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檀家を脱退するときの3つの手順と墓じまいの流れ

昨今の檀家の状況に関してお寺側の経営もさることながら、その費用の多さが負担になったり、核家族化や宗教離れにより「檀家としてお墓の継承をつづけていくつもりはない」「菩提寺へのお布施を続けていくのが大変」などの理由により、脱退を考える檀家の方が増えているようです。自分の代まではご先祖様のお墓を守るため檀家を続けてきたが、自分の子供にまで押し付けるつもりはないという事で、墓じまいをして永代供養される方、檀家となる必要のない寺院墓地ではなく民営の霊園などへ改葬するなど、生前に檀家を脱退、墓じまいする方も増えています。ここでは檀家脱退や墓じまい(改葬)に関する手順やその費用などに関してご紹介したいと思います。

檀家を脱退したいと考える最近の傾向はどんなこと?

  • お布施や寄付などが高額すぎる
  • お寺の住職と相性が良くない
  • お墓を継承するものが近くにいない

上記のような理由で檀家を脱退したいという考えを持つ方が増えているようです。お布施や寄付などで自分の生活にまで支障が出てしまうような金額だったり、経済的に厳しいといったやむを得ない事情があれば檀家を脱退したい、しなければならないという事につながるのかもしれません。

檀家を脱退するときの手順

ここでは檀家を脱退したいと思ってからやめるまでの流れをご紹介します。

家族や親族での檀家脱退に関しての話し合い

檀家をやめるという事は家族や親戚間で話し合いをし、合意を得ることが必要でしょう。なぜならば、家族や親族と関係のあるご先祖様や故人が眠るお墓を移動または新しくお墓を作りお引越ししていただかなければならないからです。

お寺に対して檀家をやめたいという事を申し入れる

ここでは住職、檀家総代との三者での話し合いになると想定されますが、しっかりとした理由を話さなければなりません。この理由を話すときに住職や総代との“相性が良くない”や“法要の際のお布施のお金が無駄だと思う”などという事は話す必要はありません。

  • 今の自分の代でお墓を継承してもらうものがいなくなってしまう
  • 年金生活で生活自体が苦しいので、檀家としてお寺を支えていく事が厳しい

上記の理由などを述べ、檀家から除名していただけるようお願いします。ここでの話し合いが一番トラブルとなることもありますので今後のお墓の改葬などをどのようにするかも事前に考えて円満に話が進むようにすることをお勧めします。

お寺との話し合いが済んだらお墓の墓じまい(改葬)をします。

現在のお墓に入っている遺骨の収め場所を決め、お寺にある墓石などを撤去し更地にしてお返しします。この時の更地にする費用や新しいお墓または納骨堂などの費用、遺骨の移動などはすべて実費となります。

別のお墓や納骨堂などを探してからは様々な手続きが必要となりますので、墓じまいに関する代行サービスや行政書士に依頼をするという事もひとつの選択肢として入れておくのも良いかもしれません

檀家脱退にかかる費用

この檀家をやめる際の費用はお寺により様々です。檀家をやめる際の費用に関しては、各お寺である程度 規定や決まりを設けている所もありますので、まずは住職や檀家総代などのお寺の役員の方にお話を伺ってみましょう。

一般的に皆さんがお支払いされる離檀料は5万円~20万円程度という金額が多く、この離檀料に関しては契約による法的な決まりのようなものはない所が多いようですので、あくまでも “今までご先祖様のお墓の管理をしていただき感謝しています。” “今までお墓を守っていただきありがとうございました”という感謝の気持ちをもめたものですので、住職の方が何百万円もの離檀料を請求してくるというお話などにはすぐに支払いをしてしまうなどという事は避け、地域の法律センターや、行政書士さんへ相談してみることをお勧めします。法外な支払いをする義務はないという事を頭に入れておくと良いでしょう。

墓じまい(改葬)の流れ

墓じまい(改葬)の流れとしては新しいお墓、または納骨堂などを用意してから今まであるお墓の場所を移動する手続きをしていきます。

  • 新しいお墓・納骨堂の改葬先を決める
  • 改葬先に「受け入れ証明書」を発行してもらう
  • 現在の菩提寺に改葬の申し出をし、「埋葬証明書(納骨証明書)」を発行してもらう
  • 元々のお墓がある場所の地方公共団体などで「改葬許可申請書」をもらう「受入証明書」「埋葬証明書」が揃ったら、その2点を持参して今のお墓がある地方公共団体で「改葬許可申請書」を発行してもらいます。
  • すべてが受理されると「改葬許可証」が発行してもらえます                                     ※申請書・許可証は遺骨1体につき1枚必要です。
  • 遺骨を取り出し「閉眼供養」「抜魂供養」等を行ってもらう
  • お墓を更地にしてもどす                                                                                   ※墓地返納手続きについてはそれぞれのお寺などで異なります
  • 納骨をする。「開眼供養」「納骨法要」等を行ってもらう
  • 改葬完了

通常は上記のような内容で改葬が行われます。改葬には今まで利用していたお墓を更地にもどす墓じまいの手続きと費用、その他には新しく遺骨を移動する墓地や納骨堂の使用料や永代供養料など、今までお世話になっていたお寺からの檀家脱退の離檀料など、総額にするとかなりの金額がかかるという事も念頭に檀家を離脱することに関してご家族などで話し合いを進められると良いのではないかと思います。

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