夢のマイホームを建築することになって色々と進めているけれども、初めての事ばかりで戸惑うことばかり。家の枠組みも出来てきてそろそろ上棟式が行われるというときに、上棟式には棟梁や職人さん、工務店の担当者の方などに施主からご祝儀を出すことが一般的と聞いているけれど、実際 誰にご祝儀の金額はいくらくらい渡せばよいのかよくわからないという方は多いのではないでしょうか。ここでは、上棟式に用意するご祝儀に関して、相場や祝儀袋の種類、表書き、渡すタイミングなど、どのようにすればよいか、上棟式のご祝儀に関するマナーをまとめてご紹介したいと思います。
上棟式(じょうとうしき)とは?
上棟式とは、柱、棟、梁などの基本的な部分が完成して棟木(屋根の骨組みの一番高い部分に用いられる水平材)を上げるときに行われる儀式の事をいいます。式の方法や流れは地域やその土地の習慣により、執り行い方はさまざまです。
昔のように近隣の方に手伝ってもらい、棟上げした後には盛大に直来をするということもなく、現在の上棟式の行われ方は家を建ててくれている棟梁や大工さん、工務店などの担当の方を招き、今までの工事の無地に感謝してこれからの工事も安全で滞りがないよう勧めていただくために施主が皆さんに感謝の気持ちを表して行うという形になって来ています。
地域によっては近隣の方を招待してお餅や5円玉を屋根の上からまいたりする習慣が残っている所もあります。
上棟式でのご祝儀の相場や金額はどのように決める?
●まずは工務店や販売会社、棟梁に確認
・大手ハウスメーカーで家を購入した場合
一般的には家を建てる際には上棟式は行いますが、近頃は大手のハウスメーカーなどで家を購入すると、上棟式はしない場合もあるようです。するといっても形式場ということもあるようですので、大手ハウスメーカーで家を購入された方は担当の営業さんにご祝儀はどのようにしたらよいか、一般的には皆さんどうされているのかをしっかり確認してみましょう。ハウスメーカーの下請けで来ている大工さんたちは初めから家が建つまで一貫して担当するということがない事もありますので、ハウスメーカーの方で祝儀は必要ないといわれた場合は必要ないでしょう。その際はお弁当やお茶菓子などで日頃の感謝をするようにします。お気持ち次第といわれた場合は担当してくれている現場監督や大工さん方に気持ちとして3千円~5千円程度包んで渡すケースも多いですが、前述した通り、一貫して担当するということが少ない為、どこまでの方に渡せばよいか難しいという点などで、大手ハウスメーカーで建てる場合は、ご祝儀はなしで行くということで問題ないでしょう。
・工務店など地元密着型で購入した場合
地元密着型の場合は同じ大工さんたちが一貫して担当してくれることが一般的ですので、上棟式も式は略式でやったとしても、ご祝儀はしっかり出すことをお勧めします。金額的には安くはないので、負担はかかりますが、今までの工事の感謝と、これからも続く作業に快く対応していただくためにもここはしっかりとしておくことをお勧めします。大工さんたちはご祝儀がないから手を抜くなどということは絶対にないですが、やはり気持ちの問題もあります。私の実家を立てる時は、できるだけ値下げをしてもらったり、抑えられるところは抑えて購入しましたが、上棟式の時は両親が大工さんたちにしっかりと感謝の気持ちを伝えた(ご祝儀をケチらなかった)お陰で、何か直してほしいことが出た際なども、それが原因かは不明ですが、快く対応して頂けたのを覚えています。
棟梁や現場監督、設計者などは別の金額で包みます
1万円~3万円(家の規模や地方により変動はありますが、3万円が一番多いようです)
各職人さんたち
5千円~1万円(家の規模や地方により変動はありますが、5千円が一番多いようです)
ご祝儀のお金の包み方
上棟式は立派なお祝い事です。お祝い事に金品を贈るときにむき出しのままで手渡すということは相手の方に対して失礼になりますので、のし袋に入れて渡すようにしましょう。
・のし袋(祝儀袋)はどんなものを使えばよい?
のし袋といっても様々なものがありますが、お祝い事ですので「慶事」ののし袋で水引は紅白の「蝶結び」または「あわじ結び」の物を使用します。二度とあってはならないという意味の「結び切り」の水引は使用しないので注意してください。
●表書きは?
施主から大工さんや工事関係者にお礼の意味を込めて渡す場合は「御祝儀」とします。施主のかたより上棟式に招かれた場合で施主にお祝いを渡すときは「祝上棟」や「上棟式御祝」などとします。水引の下段中央には施主の氏名又は姓をしっかりと書きます。表書きを書く時は毛筆や筆ペンなどで書くことがマナーとなりますので、ボールペンや万年筆など細い字で書くことは避けるようにします。
●祝儀袋の中袋の書き方は?
お金を実際に入れる中袋の表側中央には金額を漢数字で書き、裏側には施主の住所と氏名を書きます。市販の祝儀袋で金額や住所、氏名の記入をする場所があらかじめある場合はそちらに書きます。
金額の書き方は下記のように漢数字で記載します。
例: 金 伍阡圓(5,000円)、金 壱萬圓(10,000円)、金 参萬圓(30,000円)旧漢字で書くことが良いといわれていますが、略式でも問題ありません。略式の場合は金 五千円(5,000円)、金 一万円(10,000円)、金 三万円(30,000円)のようになります。
ご祝儀はいつ渡す?
いつ渡すかに関しては地域や習慣によって異なる為、事前に工務店の担当者や棟梁に確認します。前もって、まとめて工務店や棟梁に渡す場合もあれば、皆さんで食事をしていただいている際に一人ずつ挨拶をして手渡しする場合などさまざまです。一般的には職人さん方が仕事を終えて帰られる際にお礼の言葉を述べて渡すということが一番多いようです。
最後に
人生の中でそうたくさんするということもない上棟式。大工さんの家を建てているときの様子などを見れるチャンスですし、今後の皆さんへのねぎらいという意味を込めての意味合いの式となりますので、しっかりと執り行い、大工さんたちに気持ちよく仕事をしていただきたいものですね。