自分の入院をご近所の方が知ってお見舞いへ来てくれたり、自治会からお見舞金などをいただいた場合、退院してからお礼の挨拶をしたいと思っているけれど、どのように挨拶をしたらよいかわからないという方は多いのではないでしょうか。ご近所はよく顔を合わせたりこれからも長いお付き合いをしていく事が多いため、しっかりとお見舞いへのお礼をしておきたいところです。ここでは、退院後や病気の回復後にどのタイミングで挨拶をすると良いかや、快気祝いの品を渡すタイミング、お礼状の書き方などをまとめてご紹介したいと思います。
快気祝いとは?
快気祝いとは本来、病気やケガが良くなり、治ったことを、療養中にお世話になった方々を自宅などに招いておもてなししたり、お礼の品を配ったりすることをいいました。現在では、自分が病気やケガなどで入院した際に、お見舞い金やお見舞いの品をいただいた方、自宅療養中にお世話になった方などに、お見舞いへの感謝と退院、快復したことの報告を兼ねてお礼の品などをお返しするということをいいます。
ご近所には快気祝いを渡す必要がある?
ご近所といっても、どの程度のお付き合いがあるかなどにもよりますが、実際にはお見舞いには来ていなくても、自分の入院中に子供の面倒を見てくれたり、ごみ収集やお掃除の当番を変わってくれたり、お世話になってしまった方がいるのではないでしょうか? そんな方がいる場合は、お見舞金やお見舞いの品をいただいていなくてもお礼の挨拶をするようにすると、これからも良い関係を継続していく事が出来るでしょう。そして実際にお当番を受け持ってくれたり、直接家の事を手伝ってもらったりしたご近所の方がいた場合などには、快気祝いの品も一緒にお礼として渡すことをお勧めします。必ずということではありませんが、今までやこれからのお付き合いをしていく中で、今後は逆の立場になることもあり得ますし、また同じようなことになる可能性もあるので、ここはしっかりと挨拶と快気祝いの品を渡して気持ちよくご近所付き合いをしておくことをお勧めします。
お礼の挨拶の仕方・快気祝を渡すタイミング
ご近所の方にはできるだけ退院してから早い時期に,できれば本人が直接ご近所の方のお宅へ伺い、退院したという挨拶をするようにします。退院すればちょっと家の外に出たりすることもあり、ご近所の方と顔を合わせることもあると思いますので、特にお世話になった方やお隣近所には挨拶をすることをお勧めします。もちろんお見舞いの品やお見舞金をいただいている場合はお菓子やタオルなどを快気祝いの品として渡すことも忘れないようにしましょう。退院してすぐに快気祝いの品を用意するのは難しいという方は、事前にご近所の分だけでも家族に用意してもらうなどすると便利です。
挨拶をしに行く時間に決まりはある?
通常お祝い事の挨拶をしてまわる時間は、日の出ている時間、できれば皆さん家にいる確率の高い午前中に行くようにします。もしもお世話になった方が単身で夜しか顔を合わせられない場合は夜のあまり遅くならない時間帯に伺うようにします。そして日柄を気にする場合などは大安の日でもよいですが、快気祝いに関しては大安に渡さなければいけないという決まりはありません。しかし、もしも日取りを気にする必要がある場合は、仏滅と友引は避けて渡せばその他はいつでもあまり問題ありません。通常、お祝い事で「友引」は良い日とされているのに、なぜ避けた方が良いかというと、快気祝いは病気やケガに関する完治のお祝い事となるので、「友を引く」とされる友引に病気やケガの報告はあまり良い事と思わない方もいらっしゃるということをおぼえておくと良いでしょう。地域性などにもよりますが、特にご年配の方は気になさる方もいらっしゃいます。
自治会への挨拶の仕方
自分たちが加入している自治会や町内会よりお見舞金などをいただいてしまった場合、自治会や町内会により決まりごとのようなものはさまざまですが、お祝いをいただいたときにお返しをするかしないかなどは、自治会や町内会の会長さんにお見舞いのお礼の連絡をする際に相談してみると良いでしょう。一般的に多いのは本人やご家族がお礼状を皆さん宛に書いて回覧板で回し、お礼の品物などはなしでという場合が多いようです。もちろん個人的にいただいたお見舞いや入院中にお世話になった方などには別途お返しをするようにしましょう。
お礼状の書き方
ここでのお礼状は、回覧板につけることを想定して簡素なものをご紹介したいと思います。
例:
拝啓、 時下ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。過日は、皆様より過分なお心配りをいただき誠にありがとうございました。 おかげ様で、無事に退院することが出来ました。これもひとえに、皆様の温かいお言葉や励ましのおかげと感謝申し上げます。略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます。敬具
最後に
近頃はあまりご近所づきあいも少なくなってしまっている所が多くなっていますが、今後も長く続くご近所づきあいですので、しっかりと怠りの無いよう、できることはしておくと安心ですね。もちろん自分が逆の立場になった時などには、些細な事でもできることをして相手の方を助けてあげることも大切と言えるでしょう。