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家族葬と密葬の3つの違いと 現在選ばれている葬儀の形

近年急速に多く取り扱われるようになった「家族葬」。「密葬」という方々が多いのも現状ですが、この「密葬」と「家族葬」には実は大きな違いがあります。ここではこの「密葬」と「家族葬」を細かく紹介し、どのような違いがあり、現在はどのようなスタイルの葬儀が急速に増加しているのかなどを掘り下げてみたいと思います。

本来の「密葬」とはどのような葬儀の事を言うの?

密葬は本来、特に大きな葬儀となる時や、故人が事故や自殺など周囲に知られたくない死去の状況の時に家族や近親者、生前の故人が特に親しくしていた人などを招いてする葬儀で、葬儀、火葬後に「本葬」として一般会葬者の為の「お別れ会」や「故人を偲ぶ会」、「社葬」などのセレモニーを別途行う事をセットとして、密葬というように言われています。故人が周囲に知られたくない死去の状況の場合は、反対に遺族のみでしめやかに葬儀を執り行い、あくまでも葬儀が終わるまでは他人には知らせず、葬儀が終了してから葬儀終了の通知などを知人や会社関係なのお世話になっていた方に出したりします。密葬の規模は様々で有名人や著名人ともなると密葬でも多くの会葬者となる場合もありますし、身寄りのないお年寄りなどですと参列者は入所していた施設の方が数名という事もあり、その規模は様々です。

家族葬とは密葬が進化したもの?

家族葬という名称は比較的新しい呼び方で、葬儀社の方で「密葬に近い葬儀だけれども本葬はしない」という葬儀を取り扱うようになり、密葬だと本葬があると思ってしまう方も多く、意味合いが変わってきてしまうため、本葬を行わない身近な親族のみで執り行う葬儀家族葬と呼ぶようになり、今では全国的に定着してきた呼び名となってきています。家族葬は、後から本葬をするわけではありませんので、一般的な葬儀の小型版のような感じをイメージしていただくとわかりやすいと思います。密葬と違い、葬儀場などでの葬式の後、火葬までで一つの式が単独で完結しますが、密葬では後日、本葬を執り行うことで式が完結するという点です。こちらは宗教的な決まり事などはありませんので自由なスタイルでの葬儀が可能です。

 密葬と家族葬の違い

  • 本葬(お別れ会や故人を偲ぶ会)を別途行うか
  • 周囲に知られたくない死去の原因での葬儀となるか
  • 社葬などを別途行うか

上記にあてはまるものはいわゆる「密葬」となり、あてはまらない親族のみでささやかに行う葬儀を大きく分けて、「家族葬」と呼ばれています。

家族葬は現代の社会情勢に浸透してきている合理的葬儀スタイルなのか?

家族葬は前にもお話した通り、家族や近親者などのごく親しい故人にとって、身近な存在の人々のみでの葬儀ですが、一般の葬儀と同様、お通夜や告別式、火葬などの一連の流れがあります。一般の葬儀と執り行う事はほぼ同じですので、一般葬の縮小版ともいえるスタイルといえます。その縮小版の家族葬にもメリットとデメリットがありますので、以下でご紹介していきたいと思います。

家族葬でのメリット

家族葬での一番のメリットと言われている所は一般葬と比べて葬儀費用が安く抑えられる点と言われています。参列者が少ないことから香典は多くは集まりませんが、参列者を最小限にして行いますので、葬儀の準備などでバタバタする時間も少なく、会食の費用や香典返しなどにも時間と費用を一般葬のようにかけずに済むことが出来ます。また、葬儀のスタイル、プランが自由に選択することが出来、ゆっくりと自分たちのペースで故人を見送ることが出来るということがメリットとなります。

上記事項をまとめると

  • 葬儀費用が一般葬より抑えられる
  • 小規模なので、準備の時間があまりかからない
  • 会食や香典返しにかける時間や費用も少なくて済む
  • 葬儀のスタイルやプランが自由に組める

家族葬でのデメリット

良いことが非常に多く感じる家族葬ですが、デメリットもあります。一番予想されることは、葬儀への参列者を遺族側が選ぶというような感じとなりますので、会社関係者などは通常参列せず、生前の故人の知人・友人などは葬儀が行われたことも後になって知ることが多くなる為、故人の逝去を知った方などからは、 “どうして知らせてくれなかったのか…”などという苦情のようなものをいただくことも少なくありません。そしてそのようなときには葬儀後に多くの弔問客が自宅へ押し寄せてきてしまったりして、対応に追われてしまうなどという事にもなりかねません。故人を偲んでの弔問ですので、強くお断りするわけにもいきません。事前にどのように対応するかは遺族の方で話し合っておく必要があるでしょう。そして葬儀費用も費用が安く済むと聞いていたはずが、予想以上に費用がかかってしまう上に香典などの費用はあてにできませんので、かえって高額になってしまうなどというケースもあります。このような事にならないためにも事前に知識を学ぶことや葬儀社への確認はとても重要です。

上記事項をまとめると

  • 参列できなかった方からの苦情が来る可能性が在る
  • 予想外の弔問客で対応に困ってしまう事がある
  • 費用が思ったより高額になってしまう場合がある

近年では葬儀社などの広告などで密葬と家族葬という言葉が内容は関係なく同じような扱いで紹介されていることも多い為、私たちのような一般人では、その区別がよくわからないという事が多くあります。したがって本葬のない家族葬を密葬という名の葬儀プランで執り行ったときに、会社などへの報告は密葬というように伝えますと、会社側では「本葬はいつ行われますか?」というような質問が来てしまったり、家族葬で葬儀を終えた報告で密葬という事を記載してあると、別途「お別れ会」や「故人を偲ぶ会」などがあると勘違いしてしまう方も多くいます。その為、しっかりとした誤解を受けないような連絡や通知をすることが大切になります。

ここ数年の風潮の変化により、家族葬などの小規模葬儀が急速に増えてきています。核家族化や高齢化社会、親戚付き合いやご近所との交流の変化などで、人とのかかわりあいが少なくなってきた現代だからこそ、このような葬儀形式が選ばれている理由なのかもしれません。特に都心部などでは人とのかかわりあいも少なくなっており、葬儀にかける時間や費用の面からこのような小規模葬儀が今後さらに増えて行くと予想されています。

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