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忌中に玄関先や門などの前に張り出す張り紙何ていうの?【その理由と意味】

現在はあまりみられることも少なくなってきていますが、「忌中」と玄関先に張り紙がされているのを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?あの玄関先の紙はいつ張り出して、どのような意味があるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。ここでは忌中に玄関や門の前などに張り出している紙に関して、忌中の張り紙の意味や、名前、そしていつまで張り出しておくのか、そしてご近所でそのようなお宅があった場合の対応の仕方などに関してご紹介したいと思います。

玄関先や門の前に張り出されている紙の名前なんと呼ぶの?なぜ貼るの?

「忌中」と玄関先に張り紙がされているあの紙の名前は何というのでしょうか。あの紙は「忌中札」や「忌中紙」と呼ばれ、身内が亡くなった後に、お通夜や葬儀の日程が決まってからその日程や時間などを記載して真ん中に大きく「忌中」と書いた紙の事を言います。現在は家で身内が亡くなったという事と、忌中になりますという事をご近所などに知っていただくために張り出す札の事を言いますが、昔の死を穢れ(けがれ)として扱っていた時代には “穢れを他の人に及ぼさないように、家にこもって喪に服しています。”と周りに知らせる意味でこの札を貼っていました。

忌中札・忌中紙はいつまで貼っておくもの?

本来は49日の忌明けまで貼っておくものでしたが、現在は都市部などでは貼らない、または貼っても葬儀の終了後にすぐにはがす家庭が大半のようです。次項では、なぜ忌中札を葬儀後にすぐ剥がしたり、貼らなくなった地域や場所などが増えたのかご紹介します。

忌中札・忌中紙を貼らなくなったのはなぜ?

●防犯上の理由

一番は防犯上の理由という事が挙げられます。忌中札や忌中紙にはお通夜や葬儀の執り行われる日取りや時間などが一緒に記載されます。したがって、家が留守になる日をお知らせしているようなものでもあり、家の中には香典などで集まった現金などが多くあると思っている泥棒や空き巣などには格好の侵入場所であったようで、被害に遭う事が多くあったなどと言う理由から、貼りだしたくても貼りだせないという事があることも現状のようです。そのような防犯上の理由から貼らなくなったりすることが多くなったようです。

●近親者との連絡を取ることが容易になったから

現在では通信手段も発展し、身内や親族などとはすぐに電話や携帯電話などで連絡が取れることや、ご近所などは組合や町内会など、すぐに回覧板などでご近所に知らせることが出来るので、わざわざ家に誰もいなくなる日時を張り出す必要が亡くなったとも言えます。張り出す場合でも、お通夜と葬儀の時間をお知らせするという意味合いだけで葬儀が終わったらすぐに剥がすという習慣が根付いている地域も多いようです。

●近所づきあいなどが少なくなったから

都心などではご近所付き合いなどもほとんどなく、お隣にどなたが住んでいるか知らないなどという事も多くあります。そんな中でわざわざ忌中であるという事をお知らせする必要もないまたは家族葬などで周りの方の参列はお断りするなどと言う理由で忌中札・忌中紙を貼らなくなっている家庭も多くいます。

以上のような理由により、忌中札・忌中紙を貼らない家が増えたようですが、今でもしっかりと貼っているお宅は身内が亡くなってからお通夜、葬儀の日取り、時間が決まってから忌中札・忌中紙を貼りだし、地域の風習や家庭のしきたりなどにより貼りだす期間には違いがあるようですが、一般的には四十九日の忌明け法要をもって剥がすことが多いです。

忌中札・忌中紙を貼りだしている近所の方への対応の仕方

あまり付き合いのあるご近所ではないけれど、合えばご挨拶などはする間柄、そんなお宅の前に忌中札・忌中紙が貼りだされていた場合、どのようにしたらよいか迷ってしまう事もあるかと思いますが、この場合張り紙があるという事は、よろしければお通夜や葬儀など参列してくださいという事になりますので、まずは町内会などに入られている方はその町内会の習慣があると思いますので、それに従うと良いかと思います。お通夜や葬儀でのお手伝いがある場合もありますし、香典などのしきたりがある場合もあります。わからないことがあれば町内会の代表の方などに直接聞くと詳しく教えてもらえます。町内会などに入られていないもしくはそのようなものがない場合はお通夜や葬儀には参列されないと思いますが、顔を合わせた際にお悔やみの言葉などをかけられると良いでしょう。

最後に

現在の忌中札・忌中紙の意味は昔のそれとは実際の意味は変化しているように感じますが以前の忌中は死は穢れ(けがれ)という事で他の人にこの穢れをうつさないよう家の中にこもり、故人のために喪に服して他の人々とは距離を置くというものでしたが、現在ではそこまですることは到底できませんし、(仕事や学校などの関係から)忌中期間中は慶事などは控えるという傾向はあるものの、喪中期間などでの実際は各家の判断などにより、慶事の参加や自身が執り行うなどというケースも普通に多く見られます。昔のしきたりを参考にすることは大切ですが、現在の生活にそった新しい習慣が出来てくることは悪い事ではないと考える人が多くなっています。

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