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恥をかかないための 忌中・喪中の基本とマナー

今までは自分の両親が色々としてくれていた弔事の事。結婚して家を出てからは自分が色々としなければならない立場になったけれど、実は弔事のマナーをほとんど知らない… 恥ずかしくて周りの人たちには聞きにくいので自分で調べてみるなんていう経験は誰にでもあるもの。 ここではそんな人たちに恥をかかないための忌中・喪中の基本マナーをご紹介したいと思います。

最初に、「喪中」と「忌中」という言葉を聞いたとき、その違いが分からないという人は多いのではないでしょうか。実はそれぞれに違った意味があり、どのように過ごすか、過ごすべきかなどのいわれがあります。ここではそれぞれの意味や期間、過ごし方などについてみて行きましょう。

 

忌中とは

身内が亡くなって、喪に服している期間を忌中といい、現在では一般的に、亡くなってから四十九日間が忌中にあたると言われています神道では50日間)。昔の人々は、身内を亡くした親族には穢れ(けがれ)があるとされ、以前はこの穢れは人に伝染すると思われていました。昔は伝染病などで身内を亡くした家族の方も多かったことから、家で死者が出ると、その家族は忌中期間の間は家の外へは出ず、喪に服して死の伝染を他人に与えないようにしたほどです。外へ出て誰かが亡くなったりした場合はその家族のせいにもされかねない状況だったのかもしれません。現在でもその習慣を信じている年配者の方も多く、特にお祝い事の結婚式や人の多く集まる宴会などへは忌中期間の方が行くと悪いことを運んできてしまうと思われている方も少なくありません。

現在では大切な身内を亡くした哀しみをいやし、故人の冥福を祈るための期間とされ、学校や会社などでは「忌引き」の休みを取ることも許可されていることがほとんどです。

忌引きと許可される日数は故人との関係によって異なり、勤務先や学校ごとに定められています。

喪中とは

「喪中」とは近親者の死をある一定の期間悼むことを言います。喪中の期間は現在では一般的に、父母、子や配偶者などのごく親しい関係で約一年間とすることが多くなっています。そして実際に法律などではっきりとした決まりの期間があるわけではないため、簡略化することも多くなっています。自分自身がすでに十分に故人のために喪に服したという事であれば忌中期間以降は通常通りの生活をされる方もいますし、まだまだ悲しくて通常の生活に戻るのもままならないという事であれば引き続き喪に服します。この期間は、1年を目安に普段の生活に戻れるようにしていくという心の準備期間であると考えると良いかもしれません。

上記の忌中と喪中をまとめてみますと、忌中は喪中よりも比較的厳密で、この時期のお祝い事は基本的に避けるのがマナー。自分が良いと思って出席してしまったりすると、相手に不快な思いをさせてしまう可能性が在るというのも忌中です。喪中に関しては最近では、柔軟な考えが増え、喪中の期間中に慶事の行事などに参加するなどということが増えています。

実際に忌中・喪中ではどのような事に気をつけなければならないの?

お祝い事への参加のマナー

結婚式

自分の結婚式が忌中となってしまう場合には式を延期するようにすることが一般的です。延期の期間はせめて忌明け後または喪中が開けてからとされることが望ましいでしょう。しかし、故人がとても望んでいた式であったり、生前に日取りを変えるようなことはしないでほしいと言われていた場合などは、お互いの親族同士で話し合いをして皆さんが賛成してくれるようであった場合などは忌中期間中でも式を挙げられる場合があります。その場合は参列者の方にも式の中で事情を説明するなど、故人の方の望まれていた式であった事などをお知らせします。

●神社への参拝

忌中には特に、神社への参拝やお参りは気を使うようにしてください。神社では死を穢れ(けがれ)と考えます。神は穢れを嫌うため、神聖な場所である鳥居を通ることはしてはならない事とされています。したがって忌中期間中は神社への参拝はマナー違反となります。喪中に入ると良いとされますが、地域などによっては喪中の1年間は神社の鳥居をくぐってはならないなどと言う習慣があるところもあるようですので、心配であれば喪中が終わるまでは神社の参拝は控えると良いでしょう。お寺であれば穢れを嫌うという習慣はありませんのでお寺への参拝またはお墓参りなどは可能です。

初詣は新年を祝って参拝する意味もありますので少なくとも忌中期間中は控えます

●大きな宴会やパーティーなどのお酒の席

会社関係で出席しなければならない宴会やパーティーなどがある場合、仕事なので仕方がないという事もありますが、やはり忌中期間中はそんな気持ちにもなれないという事もあると思いますし、穢れがあるという事で主催者側に迷惑をかけてしまう事もありますので参加はお断りすべきでしょう。喪中期間中で自分自身の気持ちが普段通りに持ち直しているようであれば参加しても問題ありません。参加を決めた場合は、自分が喪中だからといって通常通り相手側の気分などを損なわないようにすることもマナーの一つです。

最後に

忌中と喪中の基本的な内容を理解していただくと、自然と何が良くて何か控えるべきかという事はわかってくるのではないかと思います。現在では昔のように交通の便が悪かったり人目が気になるという事もなくなってきていることから習慣や各家庭の慣わしなどもずいぶん変化してきているのが現実ですが、どこまでを控えてどこまでを行うかなどのガイドラインをしっかりと見直していただければと思います。

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