スポンサーリンク



密葬・家族葬をする際の会社への報告と会社の対応

自身の家族が逝去し、故人の遺志や遺族の希望により近親者や生前故人と特に親しかった方だけで密葬を行う事に決めた場合、会社へはどのように伝えると良いのか悩んでしまう。また、会社側も葬儀を密葬で行うと連絡を受けた場合、どのような対応を取ると良いかまだはっきりした決まりがない・・・。 ここではそんな密葬を会社へ報告するときの報告の仕方や、それを受けた会社サイドの対応をご紹介したいと思います。

密葬とは?本来の密葬と現在の「家族葬」

本来、「密葬」とは密葬を家族や親近者で済ませた後に、今までお世話になった方などをお呼びして「本葬」を行う前提での密葬という事でしたが、ここ何年かの間に高齢化社会や地域社会との疎遠が多い都心を中心に「家族葬」という親族のみで葬儀を行い「本葬」をしない葬儀がとても多くなっており、これらを密葬と混同して呼ぶことがあります。いづれにしても葬儀を行う方と訃報を聞いた周りの方々の意識に統一性がなく、今の所「通常はこのようにします」と言う「家族葬」に関する習慣が確立されている状況ではないため、これが正しい、または間違っているという事がなく、決まったスタイルというものは存在しないため葬儀を行う方の自由に葬儀スタイルが選べる点では良いですが、それを受ける側にとってはまだまだマナーをわきまえるという事が難しい状況にあるのではないかと思います。一番は故人の遺志と遺族の方の想いを感じ取り行動する事です。

 

会社への報告はするしない?

密葬の場合、通常は親族や近親者のみで行われる葬儀となりますので、小規模な葬儀となることが多いです。そして故人が有名人であったり、政界人などであった場合は密葬の後に「本葬」を行いますが、この本葬を行わない場合はいわゆる「家族葬」にあたり、この家族葬の場合は「費用をあまりかけずに身内のみで葬儀を行う」という目的が一番となることが多い為、弔問客や葬儀への参列者を遠慮するために葬儀があることを知らせずに、後日家族葬を執り行ったことを報告することが一般的です。しかし、会社へは慶弔休暇または忌引き休暇の申請などもしなければならない為、事前に連絡をすることをお勧めします。連絡をせずにお休みしてしまいますと当然無断欠勤となりますし、突然有給休暇を使うというのも社会人としては常識外れとなってしまいます。また、それにより葬儀の件を伏せておくという事もあまり思わしい事ではありません。会社への連絡の際は通常の葬儀と同じように報告すると、会社関係者も通夜・葬儀への参列及び香典を持参して弔問に来るという一般的なマナーでの対応となりますので、報告の際には「密葬」または「家族葬」であることをしっかりと伝えることが必要です。

会社へ密葬または家族葬という事を伝える時の要点

会社への連絡の際は下記の要点をしっかりと伝えます。

  • 誰がいつ亡くなったか
  • 会社への慶弔休暇または忌引き休暇の申請
  • 一般葬ではなく、家族や親族だけで行う密葬または家族葬であることを説明。密葬の場合で「本葬」を後日行う場合はその事も伝え、後日「本葬」に参列していただきたいという事を話す。本葬は執り行わない場合はあくまで親族のみですのでという事を伝え、会社関係からの参列は遠慮いただく。
  • 弔問や弔事、香典や供花などを辞退する場合は事前に辞退することを伝える。辞退しない場合は通常の葬儀と変わらず受け付けますと伝え、密葬が行われる日程や場所も会社に伝えます。

密葬は一般葬とは違い、職場の人間は基本的に会葬しませんが、生前の故人と個人的に関わりが深い方などは、別途、密葬のご連絡をし、参列していただきます。

密葬または家族葬の連絡を受けた会社側の対応

会社側は家族葬という対応に慣れている所はあまりないというのが現状で、会社側の規定が定まっている所などは少ないと思いますが、会社として密葬・家族葬の場合、確認しておく内容は最低限通常の葬儀と同じ事は聞くようにします。その他、密葬の場合は別途、本葬はあるか、家族葬の場合は香典など受けるかを確認します。

  • 社員との続柄(お父様、お母様、奥様など)
  • 故人の氏名
  • 喪主の氏名
  • 宗教・宗派など
  • 密葬の場合、本葬は別途行うか
  • 密葬・家族葬の場合、弔問・香典・供花は受けるか(受ける場合は届け先の住所連絡先など)
  • 社内で訃報をどこまで知らせてよいか
  • 社員との連絡方法(緊急連絡先)

社員か「葬儀は身内だけで行います」という申し出があった場合は、何を辞退するかをはっきりと確認します。出来るだけ喪主や遺族、社員の意向を聞き入れるために普段より会社として行う対応などをマニュアル化するなどするとさらに良いかもしれません。弔問も受けない意向があるようであれば、訃報を知らせる範囲や伝える際にも密葬または家族葬であることを伝え、その他の社員への口外は避けるように伝えます。弔問や香典を辞退している場合は、そのこともしっかりと連絡することが大切です。会社での規定されている忌引休暇や弔事金がある場合は、葬儀後に社員に手渡しで構いません。規定されている物なので香典返しは不要であることも伝え、渡すと良いでしょう。もらった相手も、会社の規定で出るものは香典とは見なさないという事でいただいて葬儀費用に充てて問題ないでしょう。香典返しの必要もありません。

現在は「密葬」という呼び方での「家族葬」という小規模で参列者の少ないスタイルの葬儀がとても多くなっています。葬儀費用も通常の葬儀よりは若干少なくて済むというメリットや香典や供花などを辞退して香典返しなどもしなくて済むという時間などの面からもメリットとみなされる葬儀が主流となりつつあります。筆者としてはさらに人とのかかわりあいが亡くなっていき寂しいような気もしますが、核家族化や高齢化が進むにつれ人とのかかわりあいや親子関係などもだんだんと変化が出てきているのかもしれません。

スポンサーリンク