家の新築を行うにあたり、スケジュールなどを見ても実際わからないことだらけで、地鎮祭や上棟式などという儀式も言葉は知っていてもどのようにいつ行うかというのは、実際家の新築が決まってから知る方も多いのではないでしょうか。ここでは、家の新築をする際の上棟式に関して、工事開始から棟上げをして上棟式を行うまでにはどのくらいの期間がかかるのか、そして上棟式ではどのような事をするのかを詳しくご紹介したいと思います。
着工工事開始から棟上げまではどんな作業をする?
地鎮祭が終わった後に基礎工事に入りますが、基礎のコンクリート打設のための型枠が設定され、天候や気温を見て打設を行います。軟弱地盤の場合、地盤改良工事と、柱状改良工事を先に行ってから、基礎コンクリート打設となります。この時、天候や気温によりコンクリートの養生期間が変わってくるので、この養生期間は特に重要です。※養生期間とはコンクリートを乾かす期間の事をいいます。 大体基礎が完成するまでには一ヶ月くらいかかる所が多いようです。
コンクリートを乾かしている間に雨が降っても大丈夫?
雨は突然降ってくるので、家を建てているから雨を降らせないようにする事など出来ません…。それなので、家を建てている間のお天気はとても気になりますが、コンクリートを打設して乾かしている最中に雨が降って水たまりのようになってしまった場合、大丈夫なのかとても気になるところです。コンクリートには雨が降っても大丈夫な時期とちょっと問題がある時期があるようです。
●雨が降っても大丈夫な場合
・コンクリートを流す前に雨が降った場合
・コンクリートを流して少ししてから雨が降った場合
・コンクリートを流して数日後に雨が降った場合
この様なときは多少水たまりになったりしてもコンクリートに水がしみ込んで行ったりする心配がなく問題がないといわれています。コンクリートは化学反応で固まっていくので雨が降っても強度に影響が出ることはないようです。
●雨が降ったらちょっと注意な場合
・コンクリートを流している最中に雨が降ってきた場合
・外構土間をコンクリートで仕上げている最中に、雨が降ってきた場合
コンクリートは水分量が計算されて配合し、作られています。雨が降るということはその水分が増えてしまうので、あまり良いとは言えないようです。あまりたくさんの雨でなければ問題ないですが、かなりの大雨となってしまった場合は品質低下につながることがありますので、注意が必要です。コンクリートを流しいれる最中に大雨が降っても作業を続けているようなことがあれば現場監督や施工業者に連絡して品質のチェックなどしてもらうということも考えた方が良いかもしれません。外溝土間コンクリート作業をしている最中の雨の場合、強度に問題が出るわけではなく。仕上げの表面が綺麗にならない場合があり、色が白っぽくなったり、表面がごつごつしたりすることがあるのでこちらも注意が必要です。
基礎工事が終わってからようやく上棟式
季節や天気、施工業者などにより工事の流れや職人さんの人数などさまざまですので、一概にどのくらいの期間で上棟式というのはハッキリ言えませんが、大体1カ月前後と言う感じなのは前にお話ししました。そして上棟式ではどのような事をするかというとまず式の前に柱、棟、梁などの基本的な部分を完成して棟木(屋根の骨組みの一番高い部分に用いられる水平材)を上げます。この大きな作業を1日で終えてしまうので、施主として是非、見学していただきたい1日です。職人さん方のテキパキとした動きとみるみる出来上がっていく家の枠組みを見るとなんだか自分までワクワクしてしまうのです。
上棟式とは?
上棟式はその土地や地域の習慣などにより執り行い方なども様々で、本格的な上棟式は大変ですし費用も掛かります。現在では略式の上棟式をする事がほとんどで、屋上に祭壇を設けそこで祭祀を行うものや、祭壇のみ屋上に設けて祭祀は地上で行ったり、祭壇も祭祀も地上で行うやり方があります。略式の上棟式は地鎮祭とは違い、神職が来ることは少なく、施工会社の棟梁や工務店、現場監督者などが神職の代わりに式を進めることがほとんどです。どのような事をするかのを、流れの順番にまとめてみると下記のようになります。
・建築主と棟梁が、建物の四隅の柱に酒や塩、米、山や海の幸などをまいて清める
・棟梁が棟木を最頂部に取り付ける作業が行なわれ、災いが起こらないように祈願
・施主の挨拶・乾杯
・棟梁や建築関係の方の挨拶
・手締めを行う
・ご祝儀を配る
・引き出物を配る
・解散
上記がごく一般的に行われている上棟式での内容の一つです。その他、地域によっては屋根の上から小銭や餅、お菓子をまき、ご近所の方をもてなす習慣があるところもあります。現在は建築する際の職人さんをおもてなしする「感謝の気持ち」を表し執り行われています。
まとめ
新築の家を建てる時の着工から上棟式までは約1ヶ月かかります。その後、家が建つまでには2、3ヶ月の工事をして外回りが完成してから内装工事を約1ヶ月かけて一軒の家が完成に至ります。新築の家を建てる場合に希望の入居時期や季節的な事も考慮してスケジュールを組んでくれる工務店さんやハウスメーカーを選ぶことも大切かもしれませんね。
最後に
上棟式は必ず執り行わなければならないものではありませんが、棟梁や大工さん方への感謝の気持ちを表す意味で行われるものなので、引き続き自分たちの家を作ってくださる大工さんたちにおもてなしをする事により、直接話をしたり聞いたりすることもでき、より良い信頼関係を築くことのできる場でもあるので、どんなに略式でも上棟式はおこなっておくと良い記念にもなるのでお勧めです。