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葬儀での喪主挨拶 5つの基本形式で「心に残る」挨拶作成

葬儀の際の一番メインとなる喪主の挨拶。最近では葬儀と告別式は続けて行う事が多く、遺族代表の挨拶(喪主挨拶)は火葬場へ向けて出棺する際に行われることが多くなっています。とても重大な仕事のように感じますが、あまり肩ひじを張らずゆっくりと考えれば大丈夫。ここでご紹介する5つの基本形式を踏まえて文章を構成していけば簡単に、しかも立派なあいさつ文が出来上がります。喪主として故人を送り出す最後の素晴らしいお手紙(挨拶)を贈り、参列者の方々の「心に残る」挨拶で故人への感謝の気持ちを伝えて差し上げてみてはいかがでしょう。

喪主挨拶作成 5つの基本

メインとなる葬儀の際の挨拶は、お通夜の時にする挨拶などよりは少し長めで、故人に関して生前のどのような人生を送ってこられたかのエピソードや死去までの経緯などを交えて参列者の方に故人の方を知っていただき、偲んでいただけるような内容の文面を考えるのが基本です。ただし、一番重要な事は葬儀に参列していただいた皆様への感謝の気持ちを故人に代わってお礼をする大切な場となります。

①参列者の方に葬儀への参列をしていただいたお礼

はじめの言葉にはまずお礼の気持ちを込めて遠方または予定を変更していらしてくださった参列者の方へお礼の言葉を述べます。

例:本日は、ご多忙のところ、故○○の葬儀・告別式に遠路ご会葬いただき、厚く御礼を申し上げます。

●自己紹介をしてからお礼の挨拶でもよいです。

例:故人の長男○○でございます。喪主として一言ご挨拶申し上げます。本日はご多用の中、父・〇○の葬儀にご会葬を賜り誠にありがとうございました。

②死去の報告

故人が亡くなる前での経緯を簡素にまとめてお話しすると参列者の中で経緯を知らない方などには親切です。病気で亡くなった、事故で無くなった、大往生で息を引き取られたなど簡単な報告をし、すべてを話す必要はありませんので、伝えられる範囲で構成を考えます。亡くなった時の年齢や、年月日、おおよその時間などを織り交ぜても良いでしょう。

例:大往生の場合

父は、○年ほど前に会社を退職し、趣味の庭いじりや山登りを楽しみとして過ごしておりましたが、近年は病気がちで自宅にて静養しておりました。一昨日、○○歳の大往生をとげ、静かにねむるように息を引き取りました。

例:最期の様子

母は、去る○月○日午前○時○分、入院先の○○病院にて、肺がん(病名)のため○○歳で他界いたしました。

③故人の生前の事などについて

故人の生前のエピソードを織り交ぜて、文章を作成します。「故人の人柄はどのような人だったか」「普段どんな生活をしていたか」などを簡素にまとめてお話しする。またはお仕事好きだった方は、経歴などを話されるのも良いでしょう。故人の人柄を参列者の方も思い出し、偲んでいただけるような構成にすると皆さんの心に残るものとなります。

例:

父は仕事一筋の人でしたが、家族思いで、時間が取れれば私共弟家族を誘い食事に行くなど、家族が集う機会を設けてくれた粋な父親でした。仕事場では頑固なところがあるため、ご迷惑をおかけしたこともあるのではないかと心配しております。ここの場をおかりして、お許しを賜りたくお願い申し上げます。

例:祖母は「人様には迷惑はかけたくない」といつも申しており、人一倍健康には注意を払っておりました。「身の回りのことは自分でする」ということをモットーにしており、私たちの手伝いの申し出をいつも受け入れず何事も一人でしてしまう元気な人でした。最後も人様の手をわずらわすことなく旅立ってまいりましたことは、寂しいようではありますが、何よりのことと感じております。

④厚誼(こうぎ)へのお礼と今後の支援のお願い

故人が生前お世話になった皆様へのお礼と遺族としての心境、今後の考えを述べ、故人と同様のお付き合いと今後の支援をお願いします。

例:

そんな父を温かく支えてくださったのは、ここにお集まりいただいている皆様でございます。長い会社勤めでのご支援はもちろん、退職後は趣味のお仲間の皆様などに、大変お世話になりました。私どもは、未熟ではありますが、故人の教えを守り、精進していく所存です。皆様方には、今後とも故人同様、ご指導、ご鞭撻賜りますようお願いいたします。

⑤結び

ご参加いただいた方にお礼をし、締めくくります。参列の感謝を皆さんに伝える

例:

本日は最後までお見送りいただき、故人もきっと喜んでいることでしょう。故人に代わりまして、厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

例:

生前にいただきましたご厚情に感謝申し上げ、あいさつとさせていただきます。本日はありがとうございました。

その他注意する点

●故人との間柄で挨拶の文面が違う?

基本的なお礼の文面は、故人との間柄でそれほど変わりません。内容は、故人との間柄で内容が異なりますので、故人との間柄で故人とどのように接してきたかなどを文章にします。喪主が夫や妻の場合は、家庭での様子、そして遺された家族で支えあって生きていくことなどの決意を表します。

喪主が子の場合は、子どものころからの父または母との思い出や人柄、いつも言われていたことなどを述べます。長い間過ごしてきた間柄だからこそ伝えられる故人への深い愛情と、悲しみを乗り越えようとする決意を含めましょう。そのようにすることにより、会葬者の方にも喪主であるあなたの気持ちが伝わるでしょう。

●実際に読み上げる際に注意すること

緊張してしまうと早口になってしまいがちですが、気を落ち着かせ、間違えたり言葉が詰まってしまっても構いませんので、実際に読み上げる際に注意することは「ゆっくりと読む」ことです。 ゆっくりと間合いを少し意識的に取るように挨拶をします。また、ハッキリと大きな声ではなすことも大切です。

●忌み言葉に注意

直接的な表現や重ね言葉、繰り返しを連想させる言葉はマナー違反となりますので注意しましょう。

直接的な表現:死亡、死んだなど

重ね言葉:たびたび、いよいよ、ますますなど

繰り返しを連想させる言葉:再びなど

最後に、

形式や注意すべきことは多いですが、数分のあいさつですので難しく考える必要はありません。今までの故人との接してきた思い出の中での印象的な場面を少しお話しするような気持で考えると良いでしょう。言い回しがわからなかったりする場合は葬儀社の方にも相談してみるとぴったりな表現の仕方なども提案してくれたりするでしょう。故人にとっては最後のお見送りの場となりますので、良い挨拶ができるよう最善を尽くしてあげていただきたいと思います。

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