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お寺にお墓を建てるには檀家になる必要があるのか? お墓を建てる時の注意点

先祖代々のお墓がある方はすでに菩提寺があり檀家となっていることが一般的だと思いますが、これからお墓の購入などを考えている方にとって、お墓を建てるにはお寺がよいか、公営や民営の霊園にするか「どちらが良いのか悩んでいる」という方も多いかもしれません。日本では許可を受けた墓地のみに遺骨を埋葬することができるため、新しくお墓を立てる場合などにはお寺の墓地または霊園から選択することになります。ここでは、お寺の墓地購入を考えている方に、お寺にお墓を建てると檀家になる必要があるのか、そしてお寺を建てる時の注意点などをご紹介したいと思います。

檀家とは?

そもそも檀家とはどんなことをするのでしょう? 檀家とは簡単にいうと、その家庭が特定のお寺・寺院に属しているという事を意味し、その寺院の墓地を利用し、葬儀や年忌法要、お盆やお彼岸などの際にご先祖様や故人の供養全般をしていただくかわりに、護持会費(年間費)やお布施、寄付などを寺院に対して行い、寺院の運営や支援をする家の事を指します。

お寺のお墓を建てるには檀家になる必要があるのか?

通常、お寺のお墓を利用するには壇家になる必要があります。現代社会において、生活が多様化したことにより檀家でなくてもお寺を持てるような制度を導入している「墓檀家」という制度を実施している寺院もでてきたようですが、まだまだ少ないと言った方が良いでしょう。檀家になることにより葬儀や法事の時なども手厚く供養をしていただけたり、法要の集中する時期などでも心配なく供養をお願い出来たりできるメリットがあります。その他には仏事に対する専門家にいつでも相談できるという安心感があることからお寺のお墓を選ぶという家もまだ多いのが現状です。ちなみに墓檀家制度を利用してお墓を建てた方はお墓で営む法要(開眼や納骨)のみを墓檀家になったお寺にお願いすることができます。葬儀や年忌法要をそのお寺でお願いする場合には檀家になると考えていただくとわかりやすいかもしれません。

お寺にお墓を新たに建てる場合の注意点

まずは、お寺にお墓を立てようと決めた時点でどこのお寺にお願いするかを考えなければならないと思いますが、一度きりではなく今後末永いお付き合いとなるお寺ですので、しっかりと自分の目で見て住職よりお話など伺ってからご決定することをお勧めします。近年多くなっている霊園などのお墓は金銭面などでの提示がはっきりとしていることから比較的トラブルになるケースは少ないですが、お寺のお墓ですと昔からの習慣で進めてきたことや金銭面、利用規約などでトラブルとなることもありますので、事前に墓地利用契約書や寺院側の規則、檀家契約書などがあるかの確認をし、出来るだけ書面ではっきりと提示がされている場所を選ぶようにします。歴史のある寺院などでは檀家契約書など用意していないところもありますので、お話をしっかり伺い納得できれば良いですが、契約書がなく、言った言わないなどの口約束で、費用の問題や離壇の際にトラブルになることもあります。檀家として、どのように寺院とお付き合いしていくのか、どのような行事があるのか・護持会費(年会費)について・葬儀法事について・事情により離檀する場合についてなど事前に明確にして、事前に想定できるトラブルを回避できる状態にしておくことをおすすめ致します。

檀家契約書とは?

新しく檀家になろうという方は、この契約書は特にしっかりと確認する必要があります。書面での契約という事は双方がサインをしてしまうと契約は成立してしまいますので、契約書にサインをする前にしっかりと確認をしなければなりません。檀家契約書で一番確認が必要であるのはお寺の修繕や改築の寄付金に関してや護持会費(年会費)そしてお寺の行事に対するお手伝いなど細かく記載してあるか、何らかの事情があり離檀となる場合、どのような手順でお話しをすすめていくのか、離壇には費用が掛かるのかなども事前にしっかりと確認しておかなければなりません。内容が不透明であったり、納得が出来ないものである場合は考え直す、または別の寺院を探すなども考慮に入れてしっかりと納得いく寺院を見つけていただきたいと思います。

墓地利用契約書とは?

お寺の墓地を利用する際に結ぶ契約書です。こちらに関しては霊園などでも契約がありますので、同じようなものですが、一番間違えないよう注意しなければならない事は、墓地購入(永代使用権)購入というものは「永代使用料」を支払う事で永代にわたって墓地を使用できる権利を購入したという事で、土地の「所有権」を購入したという事ではありません。したがって、お墓を守ってもらえる人がいなくなったり、場所が遠いので別の場所へ新たにお墓を立てたいなどという場合は通常の不動産のように所有権を移転したり、売買することはできないという事を知っておく必要があります。墓地が不要になった場合はお寺に返却しなければなりませんが、その場合は「墓じまい」といって、今あるお墓を片づけて更地にし、お寺や墓地の管理者に敷地を返さなければなりませんし、返却と同時に使用権は消滅し、永代使用料も返却されることはありません。お墓のお引越しなどの場合は新しいお墓でもこの永代使用料などは新たに支払いするようになります。こういったことも踏まえて、墓地利用に関して管理や費用などについて、明確にすることが万が一のトラブル防止にもつながります。

最後に

お墓を建てるということは個人のみではなく、家単位で所属することが多いため、新しくお墓の購入などを考えている場合は家での話し合いを十分にしてから購入を検討することをお勧めします。核家族化の進む昨今では、実家のある場所から離れ暮らしている家族がいる方も少なくありません。今後長くお付き合いが続くお寺は、十分に検討して末永く自分の家族やお寺が良い関係でいることができると思われるお寺を探してみましょう。

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