ずっとお付き合いしてきた人と結婚することになった時、結婚式の前にはまず両家での顔合わせや結納の儀式があります。結納といえば結婚前の両家での大切な儀式になりますので、行う場所もどこで行うかということは意外と重要です。近年では仲人を立てずに略式結納を行う方や両家での顔合わせの食事会を開くことが多くなっていますので、場所選びも用途や両親の住んでいる場所など、さまざまなことを踏まえて場所選びをする必要があります。ここでは、結納の形式や結婚する本人たちのスタイルに合わせてどのような場所が最適かそして費用面や場所選びのポイントなどをまとめてご紹介したいと思います。
自分達の結納スタイルは？
まずは自分たちがどのような形式で結納をするかを決めます。すでにどのように行いたいか決まっている方もいるかもしれませんが、結納は結婚する自分達だけの問題だけではなく、両家の家同士が正式に結婚を認め結婚の約束（婚約）したことになるいわば、はじめての共同儀式ということになります。自分たちの家へ嫁や婿をもらうための（その家に来てもらう）準備品や準備金などとして用意し、贈る伝統的といってもよい儀式となるので、どのように結納を行うかは慎重に話し合いをして決める必要があります。特に両家での思いが違ってくることなどもありえますので、しっかりと本人同士が両親などの意見を聞き、双方の希望や思いなどを納得してもらえるような結納のスタイルを取れるようにしていきましょう
●正式結納
正式結納は両家を取り持つ仲人を立て、仲人が両家の間を行き来して、両家どうし直接顔を合わせることなく結納品や受書のやり取りをしながら行う伝統的な形式の結納です。
●略式結納
略式結納は仲人を立てず、結納を受け取る新婦側の自宅に新郎の家の両親などを招いたり、自宅で行わない場合は料亭やホテルのレストランなどの場所で両家が集まり、その場所で結納品を納めるという形式で行われます。
●両家顔合わせ
特に儀式的な結納はせず、結納金や結納品のみを両家が集まった場で交換したり、結納品などの交換をせず両家の顔合わせ食事会のみを開く、いわば結納をしないという方はこちらのスタイルとなります。
結納の場所選びのポイントと注意点
結納の形式が決まってから場所選びとなりますが、その前に事前に確認しておくと良いことやポイントがありますのでご紹介していきたいと思います。
●両親の住む場所と結納を行う場所
結婚をする二人の地元が近く、本人たちも近くに住んでいるようであれば場所選びはさほど難しいものではありませんが、自分たちが住んでいる場所と出身地が違い、両親も離れたところに住んでいる場合などにはどこで集まるかも重要になってきます。この場合、両家が集まりやすい場所などを選ぶ必要があります。
●嫁や婿に行く側の家で行う場合
略式結納の場合は嫁や婿に行く側の家で結納を行う場合もあります。その際は双方の両親が問題ないかなど事前の確認をしっかりとしておくようにします。結納を自宅でするにはある程度の広さも必要ですし、その後の食事の用意なども必要になってきますので、結納を行う側の家では事前の準備も必要となってきます。
●費用の問題
結納の場所やスタイルにより費用もさまざまです。出来るだけ自分たちで用意するなどであれば時間はかかりますが、費用を少なく済ませることもできますし、時間がないまたは結納に関してよくわからないのでプロに任せたいということであればそのような結納のプロがいる式場やホテルなどで行う事も可能です。その場合は費用は掛かりますが、一通りのことは任せたり、選ぶだけなどセットになっているので難しいことはお任せすることができます。
●その他注意点
結納を行う際には両家のメンバーのみで静かに話したり食事をすることができるスペースが必要です。ホテルのレストランや料亭などで行う場合には必ず個室を予約してくつろげる空間でできるようにしましょう。
結納のスタイル別結納おすすめスポット
結納のスタイルにポイントをおさえてから、自分たちに合った結納の場所を選んでみましょう。結納のスタイル別におすすめな結納スポットを見てみましょう。
●正式結納
正式結納は両家顔を合わせることなく仲人が双方の家を行き来することになりますので、必然的に両家の自宅で行うということになります。
●略式結納
・嫁または婿に行く方の自宅
自宅で結納をするには事前に家の掃除や座敷、床の間を結納用に飾りつけしたりする必要があるので、準備が少し大変になりますが、嫁や婿をもらう側にとってはお嫁や婿に来る人がどのような家で育ったのかやその家の雰囲気などが感じられるので喜ばしいこととも言えます。結納の後はそのまま自宅で祝い膳（会食）の用意をしたり、食事会のみ別の料亭や食事処へ移動して行うなど結納を行う側の負担を考えて決定します。
・ホテルや式場で
両親のどちらか、または双方の実家が結納をしようとしている場所から遠い場合などはホテルや式場などのわかりやすく、滞在する場所もあるところを優先する方もいます。結婚する二人が両方とも仕事をしているときなどはなかなか時間も取れなかったりするので、ホテルや式場での結納パックはおすすめです。
●両家顔合わせ食事会
食事会で大切なのは双方の両親が行きやすくわかりやすい場所であるという事。遠方から出てくる場合には宿泊先なども用意する必要があるので、宿泊先のホテルでの会食などであれば迷う事もありませんし、時間もゆっくりしてもらうことができるのでおすすめです。その他は老舗の料亭やふんだんなかなか連れて行ってあげることができないような場所を選んで両親を招待しての顔合わせ会も人気です。
結納を行う場所別メリットデメリット
●嫁や婿に行く側の家
メリット：
嫁や婿に来る人がどのような家で育ったのかやその家の雰囲気などを知ることができる。費用が別の場所を借りて行うより少なくて済む。食事なども自宅で手料理でおもてなし、または仕出し料理などにするとその分費用が少なくて済みます、
デメリット：
家の片づけや飾りつけ（床の間や生け花、掛け軸）の準備などに手間や負担がかかることがあります。
●式場やホテルなどでの結納パック利用
メリット：
結婚式場やホテル、老舗の料亭などでは結納パックまたは結納セットなどとして結納の儀式と会食がセットになったコースを用意している場所もあります。結納に使う飾りや口上、家族書などもオプションですべて用意してくれたり、司会進行などもしてくれたり、自分たちの必要な事を選んでパックにすたるすることもできる場所があるので、結納のことがよくわからないけれど、しっかりと結納を行いたいという方や時間が少ないという方にはおすすめです。
デメリット：
やはり費用の面で自宅で行うよりも高額になります。
●料亭やレストラン
メリット：
自宅では行うことは難しいけれど、費用はあまりかけられないという方におすすめです。両家顔合わせのみの場合はこの料亭やレストランでの顔合わせを選ぶ方が多いようです。
デメリット：
料亭やレストランで結納をする場合、基本な結納で使うものは自分たちで用意し、進行などもしなければならないので少し結納に関して知識がないといけない。
最後に
上記でご紹介した結納の形式やポイント、注意する点など総合的に踏まえて自分たちがどのような結納をしたいのかをしっかりと話し合い、そして両親にも納得してもらうことのできる結納の場所を選んで皆さんが幸せの第一歩を踏み出せるような場所を選んでいただければ幸いです。