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結納の受書は必要?受書の意味と書き方

二人が結婚する前にまず両家での初めての行事として結納があります。両家で話し合い、仲人は立てない略式結納をすることに決めたけれど、結納の事はあまり良くわからなくて戸惑ってしまっているという方は意外と多いのではないでしょうか。結納の際に取り交わす書類などもなんだかたくさんあるみたいだけれど、実際にどのような書面などがあるのだろうという方もいるでしょう。ここでは、結納の中で取り交わす書類の中でも「受書」という書類に関して、受書はどのような書類で「取り交わしの必要はあるのか」や「受書の書き方」などを詳しくまとめてご紹介したいと思います。

結納とは?

結納とは、双方の家が婚姻関係を結ぶために行われる伝統的な婚約の儀式の事をいいます。結納の際には一般的に新郎の家から新婦の家へ結納の品を納め、もしも新郎側が新婦側へ婿に行くということであれば、新婦の家より新郎の家へ結納品を納めるというように、「自分の名字が変わる側へ結納の品を贈る」と考えるとわかりやすいかもしれません。本来は帯や着物地などに縁起物を添えて贈ることが主流でしたが、現在では結婚の際に必要なものをそろえてくださいというニュアンスで「結納金」として金銭を贈ることが多くなっています。

結納での「受書」とはどのようなもの?

上記でも挙げたように、結納では一般的に男性側の家から女性側の家へ結納の品(結納品)を贈りますが、その際に結納品と一緒に渡す「目録」と「受書」という書類があり、受書は「結納の品を確かに受け取りました」ということを書面にした結納品の受取証といったニュアンスのある書類です。

「受書」のとりかわしは必要?

受書は結納で取り交わす「受取証」や「領収書」のようなものにあたりますので、結果からいいますと、受書は必要と考えていただくと良いでしょう。一番大切なことは「受書」を準備するのか、事前に両家で話し合っておくことが大切ですが、昔は仲人さんが結納の品を預かり、受書と共に新婦となる方のお宅へ届けていました。しかし、現在では仲人を立てずに略式での結納をするカップルの方が多いと思いので、結納の品をいただく場合には「何を受け取ったのか」などあやふやになってしまう事もあります。そのような事にならないためにも、しっかりと記載した受書のやり取りをおすすめします。口頭でのやり取りですと、月日が経ってから「結納品で贈った○○おぼえてる?」、「私は○○は受け取っていないよ」などということがないように、受書や目録は書面で残しておくことも大切ですし、両親が言い出すとも限りません。そして何よりは「思い出の一つ」として残しておくにもおすすめです。将来自分の子供たちが結婚するときに、受書の書き方や品物の内容など、役立つときが来るかもしれません。

受書は誰が準備するの?

受書の準備は本来、受け取る側が送られてきた結納品の内容を確認し、その場で受書を書いて仲人にわたしていました。現在では、結納品を贈る側が相手の方に手間を取らせないように、目録と合わせて受書を用意することも多くなってきています。贈る側が受書を用意せず、受け取る側が用意する場合には、事前に結納品の内容を確認して受書を用意するようにします。新郎側に目録の内容を尋ねることは失礼にはなりませんので、しっかりと書き方や順番などわかることはできるだけ聞いておくと安心です。そのほか、宛名を誰にするかの確認もしておくと良いでしょう。結納直前に相手の方が結納品を用意するので、どちらが受書を用意するかわからない場合には、両家どうしのコミュニケーションが大切になってきます。事前に結納品を知らせすることがむずかしい際には、結納品の内容は記載せずに「結納品を受け取りました」という内容の感謝の言葉を書いた受書を用意します。

受書の書き方

●どんな用紙に書くの?

受書を書く際には奉書紙(ほうしょがみ)という和紙でできた紙に内容を記載します。奉書紙は最高級の公用紙として使われている紙で、祝辞などを書く紙としても使われています。受書はこの上質な白地の和紙に、毛筆で黒の濃い墨で縦書きに書きます。奉書紙は結納の受書用として表紙と共に販売している商品を購入して使うと簡単で使いやすいかもしれません。現在では納品をそろえている専門の業者さんなどが受書の販売や代筆していることもあるので、毛筆に自信がない場合や書き方がさっぱりわからないというときなどには、業者に代筆をしてもらうということも選択の一つかもしれません。

●結納品の内容が分かっている場合の書き方

①題名

一番初めの題名の所は大き目の文字で「受書」や「御受」と記載します。

②品目

結納品の品をひとつずつ記載します。

  • 熨斗 壱連
  • 寿栄廣 壱対
  • 御帯料 壱封
  • ○○  壱台
  • ○○  壱向

以上

③定型文

結納品の品目の後には、「右幾久敷御目出度 御受納仕り候也」(右の品を確かに受け取りました)という意味の定型文を書きます。

④日付

結納品を受け取った日にちを書きます。

○○年○月 吉日

⑤署名

受け取る側の名字または氏名(父親の氏名または結婚する本人の氏名)地方やその家の習慣などにより異なりますので事前に話し合っておくようにします。

⑥宛先

署名に合わせて贈った側の名字または氏名(父親の氏名または結婚する本人の氏名)地方やその家の習慣などにより異なりますので事前に話し合っておくようにします。

●結納品の品目や内容が分からない場合の書き方

①題名

一番初めの題名の所は大き目の文字で「受書」や「御受」と記載します。

②品目

ここが分からないので「右幾久敷御目出度 御受納仕り候也」(右の品を確かに受け取りました)という意味の定型文を書きます。

③日付

結納品を受け取った日にちを書きます。

○○年○月 吉日

④署名

受け取る側の名字または氏名(父親の氏名または結婚する本人の氏名)地方やその家の習慣などにより異なりますので事前に話し合っておくようにします

⑤宛先

署名に合わせて贈った側の名字または氏名(父親の氏名または結婚する本人の氏名)地方やその家の習慣などにより異なりますので事前に話し合っておくようにします。

●目録がない場合

略式結納なので、目録がないということもあるかもしれません。目録がない場合には結納品を受け取る側も受書は渡さないことがマナーです。できればそのようなことがないように、結納品の交換がある場合には目録と受書などはしっかりとしておく方が後々しておいた方がやはり良かったということになる場合がありますので、事前に本人同士で両家に話をするなどして用意することをおすすめします。

最後に

受書を用意するのはとても難しいものではありませんが、やはりなれない毛筆を書いたり、字に自信がないなどという方は多いかもしれません。そして受書を用意する際には、受書を書く奉書紙やお多芽紙、それらをのせる白木の台、片木(へぎ)などがセットになったものが販売されていたりしていますので、ネットなどで調べると自分でひとつづつ用意するよりも簡単に用意することができるので楽かもしれません。

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