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お供えの団子の種類と個数や積み方豆知識

お供えにするお団子は地域や宗派によって様々な呼び方があります。形や色なども同じく様々です。小さな丸いお団子を積み重ねてお供えしたり、平たい丸を造ったものをくしに刺してお供えしたり、お供えには欠かせないお団子なだけに形や数など気になることがたくさんありますね。ここでは、お供えのお団子にはどのような種類があるのかや、お供えする際の団子の数や積み方、お供え後のいただき方などの豆知識をご紹介したいと思います。

お供えのお団子にはどんな種類がある?

お供えの団子は年間を通して様々な形でお供えされ、その名称や形・個数など、さまざまな地域や風習により異なります。共通して言えることは、団子はお仏壇のお供えには欠かせない大切なものだという事と、さまざまな意味があるという事です。

●お彼岸にお供えするお団子

春と秋にあるお彼岸。その際にお供えするお団子を一般的には「彼岸団子」と言います。お彼岸のお供えと言えば「牡丹餅(ぼたもち)」や「御萩(おはぎ)」をお供えするのでは?と思われる方が多いかと思いますが、お彼岸にはお彼岸にお供えする「彼岸団子」なるものもあります。お彼岸には「春分の日」と「秋分の日」を中日としてその前後の3日間を「彼岸入り」と「彼岸明け」に分けられます。この3つの期間でお団子をお供えします。

・「入り牡丹餅に明け団子なかの中日小豆めし」という言葉があり入りには「牡丹餅」、中日「小豆ごはん」、明け「明け団子」主に神奈川県周辺でよく言われています。

入り「入り団子」、中日「牡丹餅(ぼたもち)」もしくは「御萩(おはぎ)」、明け「明け団子」、「入り団子」と「明け団子」はいわゆる「彼岸団子」で小さな丸い団子をピラミッドのように重ねてお供えします。

お盆にお供えするお団子

●「迎え団子」、「お迎え団子」、「落ち着き団子」

お盆の初日(13日)にご先祖様をお迎えするためにお供えするお団子を「迎え団子」といいます。これは、あの世からこの世に帰ってきたご先祖様や故人の霊に食べていただくためのもので、道中の疲れを癒せるようにという意味を込めてお供えするお団子です。疲れをいやしていただくためか、あんこや甘いタレ(みたらし団子のようなタレ)が付いたお団子を用意するのが一般的なんです。「落ち着き団子」は長旅の疲れをいやしてゆっくり滞在していってください。という意味が込められていてとてもこの世の人の想いが感じることができるといってよいでしょう。

●「お供え団子」、「おちつき団子」、「お供え餅」

お盆の二日目(14日)、ご先祖様や故人の霊におもてなしする為のお団子です。呼び方はやはり地域や風習などで様々な呼び方があり、形なども異なります。一般的には「御萩(おはぎ)」をお供えすることが多いですが、京都ではお盆にお供えする白くて平たいお餅のことを「おけそく」、「おけそくさん」などと呼び、「お供え団子」としてお供えします。ちなみに15日には団子ではなく「そうめん」、もしくは「そうめんと御萩」をお供えします。「そうめん」はお盆明けのご先祖様、故人の霊があの世に帰る際に、ナスで作った牛にたくさんのお土産を乗せて帰るのをしっかり縛るために使ので、お供えするという言い伝えがあります。

●「送り団子」

最後にお盆明け(16日)に、ご先祖様、故人のお見送りをするときにお供えするお団子を「送り団子」と言います。通常は、白いお団子をピラミッド状に積み上げたものをお供えし、お土産としてあの世に持って帰っていただくなどの意味があります。

「お供え団子」の数や決まりはあるの?

お彼岸の「彼岸団子」、お盆の「送り団子」は白くて小さなお団子を重ねてお供えすると上記で説明しましたが、皆さんも”お月見の時の積み重なったおだんご!” と聞くイメージがしやすいと思いますが、あのお団子実際の所、数や段数に決まりはありません。置く場所の問題などで個数は皆さん工夫されているようです。20個で4段これを2つ作りお仏壇の左右にお供え、13個もしくは6個、20個などが積み上げやすく、見た目も綺麗にできます。

お団子の積み方

お団子の個数には特に決まりはありませんとご紹介しましたが、きれいに積み重ねることができる個数、仏教の六道からふさわしいとされる数というのがあり、6個、13個、20個などが一般的に積み重ねる個数として多く供えられています。月見団子などは、十五夜の15にちなんで15個や5個、十三夜には13個や3個、1年の満月の数に合わせて12個などその個数はさまざまです。

6個の積み方:

6個はお盆やお彼岸の他に枕団子として故人があの世へ向かう途中に空腹になった時、食べてもらえるようにと願いを込めてお供えするお団子で、その際に多く使われる個数です。半紙の上に5個の団子を花のように並べ一段目とし、に断面目は1個の団子を真ん中に積みます。

12個の積み方:

半紙の上に1段目縦3個、横3個の正方形に並べ、2段目は三角形に3個に積みます。お供えするときは二段目の三角の頂点(とがっている方)を自分に向けてとがった方を仏様に向けないようお供えします。

13個の積み方;

半紙の上に1段目縦3個、横3個の正方形に並べ、2段目に縦2個、横2個の正方形に積みます。その他1段目に7個の団子で円を作り、2段目に5個の団子を円を描くように積み、3段目に1つ団子を積む方法もあります。13個は仏教の十三仏を表すとも言われます。

15個の積み方:

半紙の上に1段目縦3個、横3個の正方形に並べ、2段目に縦2個、横2個の正方形に積み、3段目に正面から見て縦に2個並べます。

20個の積み方:

まずは半紙の上に一段目、手前から4,3,2,1個と逆三角形に形作り、二段目は1段目の上に3,2,1個積み重ねます。三段目は手前から2,1個と積み、最後に1個のお団子を4段目としておきます。お供えするときは三角の頂点(とがっている方)を自分に向けてとがった方を仏様に向けないようお供えします。

お供え後の食べ方

お供え物は基本的にはお下がりとしていただくことが良いとされていますので、お供え団子もお供えした当日にお下がりとしていただくようにすると良いでしょう。真っ白の「お供え団子」はお供えした後にみたらし団子にしたり、あんこをつけて食べたり、きな粉にまぶす、お汁粉に… など沢山のリメイクでさらに美味しくいただけますので、皆さんも是非、試してみてください。もしも団子が固くなってしまった場合などでもお汁粉やぜんざい、肉や野菜を入れたスープにいれたり火を通すことによって柔らかくなり、美味しくいただけます。

最後に、

地域や風習によりお供えの仕方が様々なので、”私の地域では名前が違う“や、”形、個数が違う“と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、お供えの仕方は皆さんの地域、風習など様々です。どうしても気になる方は菩提寺(ぼだいじ)などの住職さんに聞いてみるという事も出来ますが、あくまでも地域やご自身のおうちで代々伝わっているやり方などがあれば、それに従って行ってもらえばよいと思います。どれが正解でどれが間違っているという事はありません。一番は皆さんのご先祖様や故人、仏様に対する心遣いです。

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