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お悔やみの花を贈るためのマナーと注意点

急なご訃報を受けた後、「亡くなられた方や残された家族にお花を贈りたい」という方は多くいると思います。しかし、いつどのようなタイミングで、どのようなお花を贈れば良いかよくわからないという方は多いのではないでしょうか。ここでは、お悔やみ・お供えの花を贈るときのお花の選び方やマナー・注意点などをまとめてご紹介したいと思います。心のこもったお供えの花を送り、故人の冥福をお祈りしてはいかがでしょう。

お悔やみの花を贈るシチュエーション

お悔やみの花を贈る場面は一つだけではなく、どのタイミングで贈るかにより贈る花やスタイルも変わってきます。ここでは、どのようなシチュエーションでどのようなスタイルのお悔やみの花を贈ると良いかなどをご紹介します。

●枕花(まくらばな)~亡くなって間もない方へ~ 

枕花(まくらばな)とは、亡くなってから葬儀(通夜・告別式)まで日にちがある場合、それを待つ間、ご遺体の枕元に飾るお花のことです。通常はご遺族が用意されているものですが、ご親族や特に故人と親しかった方が、訃報のお知らせを受け、葬儀の前に訪問する場合、故人の枕元に持参されても良いでしょう。遠方に住んでいてすぐに駆け付けられない場合に取り急ぎの哀悼の気持ちを枕花として送ることもあります。その他、通夜の前から、式場へ移動する際にも一緒に移動して葬儀が終わるまで故人の枕元に飾る花の事も枕花と言います。

※お供えする花は葬儀を前にしてあわただしくされているご遺族の方の手を煩わせないように、手軽に置くだけのアレンジメントのお花がお勧めです。生花店で相談して送りましょう。

●ご葬儀のご供花(スタンド花)~お通夜や告別式~

ご葬儀のご供花(きょうか)というと、一般的には故人や喪主の関係者が、哀悼の意を示すためにお葬式会場にお届けするスタンド花を指します。親族だけでなく、友人や会社の方など故人と関係のあった方全般から寄せられるものです。親しい間柄の場合など、祭壇に並べる供花を出したい場合は、葬儀が行われる斎場やホール、もしくは葬儀社に連絡し「自分も供花を出したい」という旨を連絡すると通常は同じ花もしくはバランスが崩れないような花を用意してくれます。場所によっては外部からのお花の持ち込みが不可だったり、持ち込み料がかかったりすることがあるので注意が必要です。

※供花(きょうか・くげ)とは?

祭壇などに供える花のことを言います。供花は故人の霊を慰めて哀悼の意を表する意味合いがあり、故人を送るためのものです。

●後飾り~初七日から四十九日~

「後飾り」とは四十九日や埋葬の日の忌明けまで遺骨を安置する祭壇のことで通夜や葬儀に会葬できなかった人が訪れて礼拝する場合、この祭壇にお参りをします。お悔やみのお花は四十九日までに送れば遅くはありません。 遺族の方は亡くなってから葬儀まであわただしく過ごし、ようやく落ち着いてきた時にお悔やみのお花を贈るには適している時期と言えるかもしれません。

※お供えする供花は卓上に置ける大きさで、葬儀後~四十九日まで長い期間飾っておかなければならないので、長期間傷みにくい花を生花店で相談し選ぶと良いでしょう

●命日のお花

遠方に住んでいて郵送する場合は当日までに(できれば前日までに)届くように手配します。命日後のお届けにならないように手配の際は十分注意しましょう。祥月命日の場合、法事などでご家族がお寺などに出かけてしまい不在という事もありますのでできれば事前に連絡を取り、ご家族の都合の良い日時をうかがってから送るのが一番良いかもしれません。祥月命日(しょうつきめいにち)には年によって年忌法要が行われますが、年忌法要がない年でもやはり祥月命日は特別な日。お花のお供えやお墓参りなどで故人を偲び、ご冥福をお祈りしましょう。

※お供えするお花は特にしきたりはないので故人や家族の方がよろこぶお花を贈りましょう。花束でもアレンジメントでも問題ありません。

●法要・法事の花

一周忌、三回忌、七回忌などの法要をお寺で行う場合、用意するべきお花はお寺によって様々ですので、お寺にどのようなお花を用意したらよいか確認することをお勧めします。法事とは故人の冥福を祈り、霊を慰めるための行事ですので、ご家族やご親戚、故人とゆかりの深い方々の集まる法事では、心を込めた花をお贈りして故人を偲ぶ気持ちを伝えると良いでしょう。

※お供えするお花はお寺などに用意する場合はお寺に確認し、故人の家族の自宅などで行う場合は壺や花瓶があれば花束の形で良いですが、アレンジメントであればそのまま置くだけで良いのでお勧めです。時に決まりはありませんが、一ヵ所ではなく2束(1対)で飾る飾り方が一般的です。

●法事の際のお墓参りの花

通常は、生花店で「仏花」や「墓参り用」として束になっているものをお供えする方も多いかと思いますが故人の好きだった花などがあればそれを2束(1対)で送るのも良いかもしれません。

お悔やみに花を贈る際の注意点

●贈ってはいけない花がある?

古くからのしきたりでお悔やみのお花には「バラなどトゲのあるお花は使わない」とされています。 必ずそうしなければいけないという決まりはありませんが、個人が好きな花でご家族などの理解があれば贈っても問題ありません。そうでなければ生花店と相談して正しいお花を贈り、故人の冥福をお祈りしましょう。

●宗派によってお悔やお供えの花は違う?

・仏教

仏教の葬儀の場合は、ユリ、菊、ランなどの白い花を使ったアレンジメントを贈るのが一般的です。 地域によっては、葬儀会場の周辺に花輪を飾るところもあるので、どの形式で花を贈ればいいのか事前に遺族の方へ確認しておきましょう。

 

神道

基本的には仏教と同じですが、白の他に黄色の花を使うこともあります。

 

・キリスト教

キリスト教の葬儀に造花や花輪は使わず、生花のみのバスケットフラワーやフラワースタンドを贈ります。菊の花はあまり使わず、洋花を使用します。ただし、バラはトゲがあるので避けるようにしてください。花は枕花として使用された後、教会や斎場へ運ばれるので、コンパクトなバスケットフラワーを贈るのがおすすめです。ミサにお花を贈る場合は、バスケットフラワーやクロス型・リース型などのアレンジメントフラワーなどがおすすめです。

お悔やみの花にはメッセージをつける

お悔やみやお供えのお花にはメッセージや名札をつけて贈ることがマナーとなります。お花を贈る生花店などで用意している場合が多いので、用途や状況にあったものを生花店の方に相談して選ぶようにすると間違いありません。メッセージを書く場合には簡素に故人を偲ぶ気持ちなどを記載し、自身の氏名を記載して贈ります。

最後に

単にお悔やみのお花といってもたくさんのシチュエーションなどにより名前や贈り方も変わってきます。葬儀などのしきたり、マナーなどは昔からのやり方などを引き継いでいることが多いので、社会人としてできるだけ細かいところまで気を配ることをお勧めします。マナーを知らずにただ自分の思ったお花を贈ってしまったりすると恥ずかしい思いをしてしまうことになります。故人やそのご家族に対してできるだけのことをしてしっかり故人をお悔やみしたいですね。

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