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神社とお寺のお参りの仕方は違う?正しい参拝の仕方

私達日本人はお正月の初詣やお宮参り、七五三や厄払いの時など、日常でも旅先などでもお参りへ行くという方が多いと思います。特に、特定の宗教を信仰していない方にとっては神社やお寺のどちらにお参りに行くかは、こだわらないという方が多いのではないでしょうか。しかし、ただただむやみにお参りに行ってもご利益があるとは限りません。ここでは神社とお寺のお参りの仕方や作法をご紹介して、正しい参拝の仕方をご紹介したいと思います。少しでも感謝の気持ちが伝わるような参拝の仕方を確認していただければと思います。

参拝とは?

参拝とは、神社や寺院、お墓参りや教会等の宗教的な施設を訪れて神仏や故人、ご先祖様を拝んだりお祈りすることをいいます。同様の言葉に参詣(さんけい)という言葉がありますが、参拝が拝むことを目的とすると参詣は寺社へ行く事に重点がおかれます。寺社に参拝するためにはそこへ行くことになるので、一般的には同等の意味を持つ同義語とみなされています。現在では寺社への参拝は「日々の幸福に対する感謝」や「願い事」、「家内安全」や「商売繁盛」などの祈願をするために行くことが一般的になっています。

神社とお寺の違いは?

神社とお寺にはどの様な違いがあるか聞かれたときに、何が違うか少々あいまいとなっている方も多いのではないでしょうか。人には恥ずかしくて聞けないけれど、実際に見て見ると“あぁ、そうだった!”と思う違いをご紹介します。

●名前から区別する

その神社やお寺の名前の最後にどのような文字が来るかで神社とお寺どちらか判断することができます。○○宮、○○社で終わる名前の場所は神社で、○○院、○○大師、○○寺などとつく名前の場所はお寺です。

●鳥居の有無

神社には鳥居があり、お寺には鳥居はありません。鳥居とは、神社の入り口に立てて神域(神社の境内または神が宿る場所)と人間が住む俗世界との境界を表す門の役割をし、神社の境内への出入り口となっています。基本的には2本の柱と2本の横木で構成されています。

●お墓の有無

お寺にはお墓があり、葬儀を行ったりもしますが、神社ではお墓はなく、葬儀をするという事もありません。(神道では穢れを嫌うため)

●仏像の有無

お寺では仏様を安置して僧侶がすむところがありますが、神社では神は自然に宿るという考え方から仏像などへの崇拝はなく仏様はありません。

神社とお寺のお参りの仕方

お参りの仕方も実は神社とお寺では作法が違います。神社では良くてもお寺ではタブーな事などがありますので、間違ったお参りの仕方で、せっかく参拝に行っても神様や仏様に思いが届かないなどという事が無いように、しっかりと作法をマスターしてご利益が受けられるようなお参りをしていただければと思います。

 

●神社でのお参りの仕方

入り口となる場所に鳥居があるのが神社です。まずは入る前に鳥居の前で身だしなみを整えて鳥居の前で一礼 します。

鳥居をくぐった後は、神様の通り道とされる真ん中を歩くことを避け、道の端を歩くようにします。

神社の中に入ると手水舎(ちょうずや・てみずや)と呼ばれる場所があるので、そこで手や口を清めます

※神様の聖域に入る前に、俗界にいる私達人間の穢れや邪気を払うために手や口を濯ぎ、身を清めることをします。

【手水舎での作法】

  • 右手に柄杓を持って水を汲み、左手を清める
  • 柄杓を左手に持ち替え、今度は右手を清める
  • 右手に持ち替え、左手に水をためて口をすすぐ
  • 口のついた左手に水をかけ清める
  • 柄杓を傾けて柄をつたうように水を流し、手で触れた部分の柄を清める


身を清めた後にお参りをします。軽く会釈をしてから鈴を鳴らし、賽銭箱に賽銭入れます。賽銭の金額は特に決まりはないとされています。そして、二拝二拍手一拝または二礼二拍手一礼の順で参拝します。「礼」は神様に敬意を払うため、腰を30度~90度に曲げてお辞儀、「拍」では右手の指が少しだけ前に出るようにして胸の前で手のひらを打ち鳴らします。

※「礼」は30~45度の角度のお辞儀、「拝」はおよそ90度のお辞儀を意味します。

お参りを終え、境内より退きます退く際には、鳥居の前で本殿に向き直り会釈します。

●お寺のお参りの仕方

神社では入口となる場所に鳥居がありますが、お寺では山門が入り口となります。身だしなみを整え、山門の前で本尊に向かって一礼します。

手水舎で神社と同じやり方で身を清めます。

蝋燭や線香が用意されている場合には、献灯と献香を行います。蝋燭と線香を購入し、火をつけて燭台と香炉にそれぞれ捧げます。

本堂に入りお参りします。鰐口(わにぐち)などがあれば鳴らし、賽銭を納め、そのあと、姿勢を正して合掌し、一礼します。神社の場合とは異なり、拍手は行いません。最後に一礼して本堂をさがります。


お参りを終え、山門から出る際には、本堂に向かって合掌一礼を行います。

お寺での参拝の注意事項

●お寺では「パンパン」と手を打ってはいけない?

お寺で絶対にやってはいけないのは拍手を打つことです。神社とお寺をいくつも参拝している方は、何度も参拝に行くうちに神社とお寺の参拝の仕方があやふやになってしまう事がありますが、お寺では決して手を打たないということを忘れないように、しっかり覚えておきましょう。

 

●山門の敷居を踏んではいけない?

お寺の山門の敷居をくぐるときは、敷居を踏まないように注意します。お寺だけでなく、民家でも敷居はその家の顔と昔の人は言い、敷居を踏むという事は、その家の主の頭を踏むようなものだから絶対にしてはいけない、という立ち振る舞いを教えていました。そして、山門は外の世界とうちの世界(異世界)の境界線ですので敷居を踏んでその世界に足を踏み入れてはいけないなどといい伝えられています。

最後に

私も神社とお寺には子供のころからよく行っていましたが、作法をしっかりとしてお参りをするとなぜかギスギスしていた心が安らぎ、余裕のようなものが出てくる気がしていました。皆さんもこれからはただお参りするのではなく、正しい参拝の仕方を参考にしご利益が授かれるような参拝をしていただければと思います。

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