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快気祝い これだけはおさえたい熨斗(のし)と水引マナー

病気やケガで入院していた時にお見舞いをいただいた方たちへ、元気になった報告とお礼を兼ねて「快気祝い」の品を贈ろうと思っているけれど、快気祝いの「のし」や「水引」にはどのようなマナーがあるのか実は知らないという方は多いのではないでしょうか。通常、慶事や弔事のお祝い事にはのし紙を付けて贈るけれど、快気祝いにも「のし紙」は必要なのか。そしてどのようなスタイルの「のし」を使えばよいのか迷ってしまったり、困っている。ここでは、そんな快気祝いでの押さえておきたい熨斗(のし)や水引のマナーに関してまとめてご紹介したいと思います。簡単なマナーですが、しっかりとおさえておくことで、相手の方にもきちんとした印象を与え、感謝の気持ちを伝えるための手助けとなってくれることでしょう。

快気祝いとは?

快気祝いとは本来、病気やケガが良くなり、治ったことを、療養中にお世話になった方々を招いておもてなししたり、お礼の品を配ったりすることをいいました。 現在では、自分が病気やケガなどで入院した際に、お見舞い金やお見舞いの品をいただいた方、自宅療養中にお世話になった方などに、無事退院、または病気やケガが良くなったことを報告し、感謝の気持ちを込めてお礼の品などをお返しするということが現在の快気祝いとなっています。

快気祝いの品につける熨斗(のし)と水引のマナー

熨斗(のし)とのし紙

私たちは慶事や弔事の贈り物につける紙をのし紙と一般的に言っていますが、実はあの包装した贈り物につけるのし紙は弔事と慶事の際には違った言い方をするのをご存知でしょうか。

●のし紙とは?

のし紙とは熨斗(黄色い紙(熨斗鮑に見立てて)を長六角形のカラフルな紙で包んだようになっているのし紙の右上についているもの)が印刷されたお祝いの際に使う慶事用の掛け紙の事をいいます。そして弔事ではこの熨斗が印刷されていない「掛け紙」を使います。しかし、現在はデパートなどでも商品を購入した際に「のし」はつけますか?などと聞かれることが多く、「のし」とは慶事や弔事両方の「掛け紙」をさすことも多くなっていますが、実際は「のし紙」はお祝い事に使うもので、「掛け紙」は弔事の際、またはお見舞いなどに使うものと覚えておくと混乱がなくなります。

快気祝いではどの「のし紙」を使えばよい?

快気祝いは自分の病気やケガが治ったことをお知らせするお祝い事になります。したがって通常は熨斗(のし)付きの のし紙を使いますが、地域などによっては「熨斗鮑(のしあわび)」は鮑をのばして干したものを用いているため、この「のばす」という言葉が「病気やけがを長引かせる」という意味合いで受け取ってしまう方もいる為、気になる方は念のため購入先のデパートなどで地域の習慣などを聞いてみることをお勧めします。

水引の選び方は?

通常、お返しなどの品物を購入すると、“のしはいかがいたしますか?”などと聞かれますので、購入する側は“熨斗は慶事用で水引は○○のものをお願いします。” などというような流れで用意してもらいますが、この水引には用途により使い分けが必要で、慶事用の水引にも種類があります。

慶事の水引の種類

・花結び(蝶結び)

花結びの水引は解けても何度でも結べるため、何度繰り返しても良いお祝い事に使います。主に出産や長寿、開店や新築、中元、歳暮、年賀、入学など

・結び切り

結び切りは二度とほどけないように硬く結び、一度だけで繰り返さないようにとの思いを込めたお祝い事に使います。主に結婚式に使いますが、快気祝いも二度とないようにとの思いを込めて結び切りを使用します。

水引の色

慶事では紅白、金銀、赤金の水引の色が使われ、ご祝儀など金銭を包む場合は水引の本数にも違いが出てくることがありますが、快気祝いでは紅白の水引を使用し、水引の本数は地域により変わってくることがありますが、5本または7本のものであれば問題ありません。

快気祝いの表書きは?

のし紙と水引がどれを使うかが分かれば、その贈り物の「題名」ともいえる「表書き」を書きます。快気祝いでの表書きは通常「快気祝」となりますが、もしも全快ではなく当分自宅療養や通院が伴う場合は、表書きを変えることもあります。

●退院時に全快またはほぼ全快の場合

退院後すぐに普通の生活に戻れるまたは何日かの自宅療養と通院をしなければならないほぼ全快に近い場合での表書きは「快気祝」または「全快祝」となります。

●退院後も引き続き自宅療養や通院をする場合

退院はしたけれども引き続き自宅療養や通院をしなければならない状況で、いつまでという期限が大体決まっている場合は「快気祝」、「快気(之)内祝」。 当面は自宅療養及び通院となってしまった場合などは、その時点での快復とはいえないので、取り急ぎ退院したということを伝える、及び入院中のお見舞いをいただいたことに対して感謝とお礼のしるしとしてお礼の品を贈ります。この場合は快気祝いとはいえないので、お見舞いに対してのお礼を取り急ぎ贈りますということで「御見舞御礼」、「退院(之)内祝」などとすると良いでしょう。

※(之)が付いている所は地域などにより4文字は縁起が悪いとされることがあるので「之」を入れて5文字にすることもあります。

快気祝いの品に掛けるのし紙は「外のし」「内のし」?

外のしとは贈る品物の包装紙の上にのしを掛けることで、内のしは品物の上に直接のしを掛けて包装紙で包むことをいいます。どちらが正しいという決まりはありませんが、快気祝いの場合はお礼を控えめに贈るということで内のしで贈られることが多いです。地域によっても変わってきますので、気になる方はその地域の風習などに詳しい方に聞いてからにするといかもしれません。

最後に

快気祝いの品はしっかりと「のし紙」を選び、目的に合った表書きを書いてきちんとしたお礼をしたいものですね。できれば直接お見舞いに来てくれた方とお会いして元気な姿を見せられれば一番ですが、なかなかそのような場を設けるというのも難しい場合、お礼状やメッセージを快気祝いの品に添えて贈ると皆さん元気になられた様子が分かり喜んでいただけることでしょう。

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