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香典返しと一緒に添えるお礼状の書き方と文例

葬儀が終わって四十九日の法要(神道では五十日祭)が無事に済んでから、参列いただいた方より頂いた「香典」や「お供え物」に対し喪家は香典返しをします。そして香典返しを贈るときには、いただいた香典などへの感謝の気持ちを込めてお礼状や挨拶状を一緒に添えて贈ることがマナーです。ここでは香典返しをする際に、香典返しの品と一緒に添えるお礼状の書き方や注意点、文例などをご紹介したいと思います。

香典返しのお礼状どのような事を書けばよい?

香典返しの品物は決定したけれど、一緒に贈るお礼状はどのような事を書けばよいでしょう?ここでは基本的な内容や何を伝えるべきかをご紹介します。

  • 香典を頂いたことに対する感謝の気持ちとお礼
  • 四十九日や五十日祭が無事に済んだことの報告(戒名があれば記載)
  • 生前の故人とのお付き合いいただいたことへのお礼
  • 香典返しの品物を送ることについての言葉
  • お礼の挨拶は、本来であれば直接お会いして伝えるのが礼儀ですが、略儀でお礼を述べることについてのお詫びを書き添えます。

お礼状を書く時の注意点は?

香典のお礼状を書く際には書き方や使う言葉などに関してある程度の決まりがありますので注意して書くようにしましょう。

●故人の名前の書き方 

故人の名前の表し方の例は「故 ◯◯◯◯儀」や「亡祖母 ◯◯◯◯儀」、社葬の場合などは「弊社社長 故◯◯◯◯儀」というような形で書きます。

頭語/結語での書き始め

「拝啓/敬具」「謹啓/謹白」など

●季節の挨拶は入れない

「忙しいなか、故人の通夜や葬式に参列していただき、香典をいただいたこと」に対するお礼を述べます。

●繰り返しの言葉や忌み言葉は使わない

「ますます」や「重ね重ね」、「浮かばれない」や「死亡」など、繰り返す言葉や忌み言葉は使ってはなりません。これも葬儀などの悪いことが繰り返されないようになどという意味が込められています。

●句読点の使用は避ける

本来、縦書きの手紙に句読点を用いることはありません。香典返しのお礼状や挨拶状は基本的に縦書きですから、句読点は打たないようにしましょう。文章中に「、」や「。」を使用するのは、文章を読みやすくするために使用したくなると思いますが、句読点の代わりに「 」(スペース)などを使用すると読みやすくなるでしょう。

●正しい敬語を使う 

敬語の使い方はなかなか難しいですが、丁寧に書こうとするあまり、つい間違ってしまうのが敬語です。例えば故人が亡くなったことを「逝去(せいきょ)」ではなく「死去」を使用するなどです。(故人は自分の身内なので逝去という故人に対する敬語は使いません)

香典返しと一緒に添えるお礼状の文例

例文1

謹啓 亡父◯◯◯◯儀 葬儀に際しましては

ご丁寧な御心遣いを賜り誠にありがとうございました

お陰をもちまして○月○日 ○○院○○○○○居士

四十九日の法要を滞りなく済ませることができました

故人生前中の ひとかたならぬご厚誼に心よりお礼申し上げます

つきましては 供養のしるしに心ばかりの品をお送りいたしましたので

何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます

本来ならば拝眉のうえご挨拶申し上げるべきところ

略儀ながら書状を持ちまして 謹んでご挨拶申し上げます

謹白

例文2

拝啓 先般亡母 ◯◯◯◯儀 永眠に際しましては

ご丁寧なお心遣いを賜り誠にありがとうございました

お陰をもちまして○月○日に五十日祭も滞り無く相済みました

故人生前中のひとかたならぬご厚誼に心よりお礼申し上げます

心ばかりの品ではございますが 供養のしるしにお送りいたしますのでお納めくださいませ

本来であれば拝眉の上ご挨拶申し上げるべきところ 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます

敬具

 

例文3 

拝 啓 先般 亡母◯◯◯◯ の旅立ちに際しましては

ご丁寧なご厚志を賜り誠にありがとうございました

おかげさまでこの度納骨もすみましたので謹んでお知らせ申し上げます

生前の厚情への感謝を込めて 心ばかりの品をお届けいたします

何卒ご受納くださいませ 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます

敬具

※無宗教での葬儀の際に香典返しをする際のお礼状としてご利用いただけます

例文4

このたび 亡父◯◯◯◯ の葬儀に際しまして

お忙しいなかご会葬いただきいただきましたこと心からお礼申し上げます

お陰をもちまして七七日忌法要を怠りなく相営みました

生前の故人へのご厚誼に対しましても 故人に代わりまして感謝申し上げます

ささやかではございますが 感謝の気持ちをこめて

心ばかりの品をお届けさせていただきました 何卒お納めください

まずは略儀ながら書中をもちましてお礼のご挨拶とさせていただきます

会社関係など喪主の方がご存知ない方や故人を知らない会社関係の方へお送りすることもあるかと思いますので、印刷にて同じ文面を送る場合は一般的な内容を記載し、ごく親しい方などへは手書きにて故人の生前の様子なども記載した礼状にされると気持ちがさらに伝わるのではないでしょうか。

お礼状に使う用紙は?

香典返しのお礼状の用紙は、枚数にもよりますが奉書紙と呼ばれる、和紙などに手書きをするか業者などに頼んで印刷をしてもらう事が一般的です。パソコンで自分でお礼状の内容などを考えて印刷をされる場合は、A4やB5の和紙風の用紙を購入し、縦書きで印刷するときれいに仕上がります。

封筒はどのようなものを選ぶ?

弔辞に関するお礼状の封筒は、不幸が重ならないようにとの意味を込め二重になっていないものを使用します。

お礼状の用紙と合うように、または白の封筒で、表書きには「挨拶状」と記し、裏面には喪主の住所と氏名を記載します。

最後に

ただ品物を送るだけではなく、故人への思いと香典を頂いたことに対する感謝をしっかりと伝えるためにもこのお礼状は欠かせないものとなります。香典返しの品物を扱うお店などには、購入した品物にお礼状(挨拶状)を無料で付けてくれるところなどもあるようですので、数が多い場合などはそのようなサービスを利用されるという事も良いかもしれません。

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