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餞別の表書きの書き方

いつもお世話になっている方へ餞別を贈る場面は、社会人になると何度もあるかもしれません。餞別には色々な種類で贈る場面が分かれますが、いつも悩んでしまうのは餞別の表書きという方は多いのではないでしょうか。相手が目上の方であったり、同僚や部下であったり相手の方との関係でも表書きは変わってきます。ここでは、餞別のシーン別や贈る相手別での表書きや中袋の書き方などを詳しくまとめてご紹介したいと思います。

餞別とは?

餞別とは、今までお世話になった方との別れの際や新しい門出の際に、金品や品物を贈ることをいいます。昔は旅に出る人の道中の安全を祈って、馬の鼻を目的地に向けて見送る習慣があった事などから、「馬の鼻向け」という言葉の鼻向け(はなむけ)に餞(はなむけ)という言葉をあてて、「餞別(せんべつ)」という言葉になり、遠くに旅立つ人へ新しい門出を祝って贈る金品や品物のことをいうようになりました。

現在では会社の退職の際や転職、海外赴任などされる方へお世話になったお礼や新しい場所でも頑張ってくださいというような「はなむけ」として贈ることが多くなっています。

餞別の表書きの書き方

餞別の表書きは贈る相手やどのようなときに贈る餞別なのか、などにより変わってくることがあります。基本は「御餞別」となります。相手の方が職場の上司であったりするときは「おはなむけ」とすることもあります。表書きや差出人名は毛筆や筆ペンで書くようにします。(ボールペンやサインペンはマナー違反となります)

●シーン別表書きの書き方

・職場での転勤・移動の場合:「御餞別」「おはなむけ」

上司や目上の方の場合は個人ではなく職場の部署の方などと渡すのが一般的で、「おはなむけ」が丁寧です。同僚や部下の場合は「御餞別」とします。

・退職:「御礼」「おはなむけ」「御退職祝」

定年退職で引退される方には「御退職祝」「御礼」が一般的ですが、退職後にも仕事を続けたり新しい道に進む方には「おはなむけ」として贈ると良いでしょう。

・旅行、留学:「御餞別」

一般的に目上のかたに個人で贈ることはしません。しかし、自分の両親や義父母などの場合には「御餞別」で問題ありません。

・新婚旅行:「御餞別」「おはなむけ」

新婚旅行の場合は水引が蝶結びではなく結び切りになるということを注意しましょう。

・転居・引っ越しなど:「御餞別」「おはなむけ」

自分より年長者の方や目上の方には個人で餞別を贈るということは失礼になることが多いので、職場や友人など連名で贈るのが一般的です。引っ越しの場合は新築の家へ引っ越す場合は餞別ではなく「新築祝い」になりますので注意してください。一般的な引っ越しは「御餞別」となります。

 

●贈り主の書き方

贈り主は個人の場合は表書きの下段中央に氏名を書きます。連名3名までの場合、目上の方から順に右側から氏名を記載していき、4名以上になる場合は表書きには代表者の氏名を中央に書いて左隣りに「他○名」などと人数を記載します。

・贈り主が団体名・グループ名の場合

団体名・グループ名を中央に書いて、全員の名前を半紙に書いて袋の中にいれましょう。

例:「○○団体一同」や「○○グループ名一同」

・贈り主が職場の場合

部署や課、グループ名などの場合、部署や課、グループ名を中央に書いて、半紙に全員の名前を目上の人から順番に書いて袋の中にいれましょう。名前は目上の人から順番に書きます。

例:「○○部一同」や「○○課一同」

中袋の書き方

のし袋の中にあるもう一つの封筒を中袋といい、中袋には金額(漢数字で書く)と贈り主の住所・氏名を記載します。連名の場合は別紙でみなさんの氏名を目上の方、年功序列などで右側から記載します。記載するときは縦書きが基本で、毛筆や筆ペンで書くようにします。(ボールペンやサインペンはマナー違反となります)

表に金額などを記載するタイプの場合は、中袋中央に漢数字で金額を記載します。

●中袋表面に金額を書く場合

住所氏名は裏に書くようにし、中袋表中央に縦書きで金額を記載。住所は裏中央より左側に住所、さらに左下側にフルネームを縦書きで記載します。

●裏面に金額も住所氏名も書く場合:

中央より右側に金額を縦書きで記載中央より左側に住所、住所左下にフルネームを縦書きで記載します。市販の封筒などではあらかじめ金額を記載する場所が決まっているものがありますが、金額だけでなく住所、氏名も記載するようにしましょう。相手の方がお礼状などを贈る際に役立ちますし、相手にとって丁寧な対応となります。

●金額の書き方

中袋に金額を書くとき、以前は漢数字の大字で書いていましたが、現在では普通の漢数字で書く方も多くなってきているようです。金額を漢数字の大字で書く場合、例えば1万円の場合には、金壱萬円または金壱萬圓などと書きます。金額の後に「也(なり)」はつけてもつけなくても構いません。

漢数字大字の書き方:1:壱 2:弐 3:参 5:五または伍 7:七 8:八 10:十または拾 100:百 1000:仟または阡

10000:萬 その他:円を圓と書くことも

最後に

シーン別でさまざまな表書きがありますが、表書きには必ずこの言葉を書かなければいけないという決まりはありません。表書きは贈る側からの気持ちを文字にして書くと思って考えると、贈る方にしっくりと合う表書きを選ぶことができるでしょう。贈る相手が親戚の甥っ子であれば「餞別」と堅苦しく書くより「楽しんできてね」などという言葉も心のこもった表書きということになります。

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