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密葬・家族葬での葬儀の流れと注意すべき3つのポイント

現在では葬儀の方法もさまざまで、昔から行われていた一般的にいう仏葬を行わず、家族や近親者のみで行う宗教などとは関係ない形式で、小規模に葬儀を行う「家族葬」や「密葬」などを選ぶ方々が増えてきています。さらには葬儀は行わず、火葬のみを行う「直葬」というスタイルを選ぶ方も増えているようです。ここでは、時代の流れと共に、葬儀のスタイルや流れなどが変わってきているのに対し、急激に増えている密葬や家族葬に関して、葬儀の流れや一般葬とは違う、注意するべきポイントなどをまとめてみたいと思います。

何故、密葬や家族葬を選択する人が増えているか

密葬や家族葬を現代の人々が多く選択する理由は、様々ですが、一番は現代人の生活のスタイルに合っているから、という点が一番の理由のようです。まずは密葬と家族葬は葬儀社によっては同じ扱い(同じメニュー)での形式となっている場合がありますが、実はしっかりとした違いがあります。双方ともに家族や近親者、故人の生前大変親しくしていた方々のみで執り行われる小規模な葬儀、という点ではかわりはありませんが、通常密葬の場合は、葬儀の後に本葬、または故人を偲ぶ会やお別れ会を別途行います。故人が自殺や事故などであまり人には知らせたくない場合も密葬という形式をとることが多くなりますが、その際本葬などは行いません。そんな、密葬や家族葬はなぜ、現在多くの人が選択するのでしょうか。そしてその葬儀の流れとは一般葬と何が違うのでしょうか…。

一般葬と密葬・家族葬の違い

●密葬・家族葬のメリット

  • 葬儀費用が一般葬より少なく済む
  • 近親者や生前の故人の特に親しかった方々のみでの葬儀となるため、葬儀に要する準備などが少ない
  • 家族や近親者のみで静かにゆっくりと故人を送ることが出来る
  • 宗教を問わず自分たちの好きなスタイルでの葬儀が可能
  • 遠い親戚や会社関係などの顔を合わせた事のない人などの参列がなく余計な気遣いが少なく済む
  • 香典返しや食事の手配などの準備が少ない時間でできる。または香典や供花は辞退する
  • 年末年始などの参列者が集まりにくい時期など親族のみで密葬を先に行い、本葬を後から行う事が出来る
  • 故人が会社の社長であったり、著名人である場合親族のみで密葬を行い、本葬や社葬を後から行う
  • 何らかの事情によりあまり人には知られずに静かに葬儀を執り行いたい場合

その他にもメリットは皆さんさまざまであるかと思いますが、時間の使い方や、人とのかかわりあいが少なくなった現代の人々には理にかなっている葬儀スタイルなのかもしれません。

●密葬・家族葬のデメリット

  • 密葬や家族葬の場合は後でなぜ知らせてくれなかったのかと連絡が多く来てしまうことがある
  • 自宅などへの弔問客が多くなってしまうことがある
  • 香典や供花辞退をすることが多いので、費用の負担が思った以上かかることがある
  • 本葬や故人を偲ぶ会を別途する際はそこでの出費が多くなる

密葬や家族葬の場合は費用が少ないからという理由で選択すると、故人の社会的地位などにもよりますが、意外と思っていた以上に費用がかかってしまうこともあります。そして故人とのお別れをしたいという方が多く自宅などへ連絡いただいた場合に、遺族が対応をしなければならない事などを前提に密葬や家族葬を遺族でしっかりと考えた上、選択する必要があります。

密葬・家族葬の葬儀の流れ

故人が生前より密葬または家族葬を希望していたという事も多くありますが、遺族の方々で話し合って密葬または家族葬を選ぶ場合にはまずは葬儀社の選択から入り、良い葬儀社が見つかり次第、遺体の搬送をお願いすることになります。

●葬儀社の決定、遺体の搬送

遺体が病院の場合は死亡届をもらい、自宅又は各種安置所(斎場や葬儀社の安置所など)へ搬送。

●葬儀の打ち合わせ

日程や葬儀内容の打ち合わせと共に、火葬場の空き状況や僧侶の方の都合なども考慮して日程などを調整します。遺族側は遺影の準備や参列していただきたい方の選別、葬儀後の会食などに関して具体的に内容を決定していきます。密葬・家族葬での葬儀の場合は、参列者は身内や近親者となりますので一般的な葬儀とは異なり会葬礼状や式場前の看板、受付などの設置もない為、お香典や供花を辞退する事も多くなります。

●死亡届を役所へ届け、火葬許可証の取得

葬儀の詳細が決定した後に、死亡届を役所へ提出し、(死亡届は書房を知った多比から7日以内に提出)火葬許可証の取得をします。(火葬許可証がないと火葬が出来ません)

●参列いただきたい方へ連絡

親戚や近親者への葬儀に関する連絡。密葬という事を必ず告げ、香典や供花の有無なども一緒に伝えると良いでしょう。親族間などで誰を呼ぶかなどの話し合いをしっかりとしましょう。

●納棺、お通夜

一般的な葬儀のお通夜とほぼ同じ内容で進みます。焼香も参列者全員がしてその後は簡単な通夜振る舞いも行われることが一般的です。僧侶にお経をあげていただく場合、お布施を用意します。

●葬儀、告別式、出棺

葬儀、告別式、出棺に関しても一般葬と内容は変わりません。参列者が少ない分、時間的な面から見ても早く進みます。

故人のご冥福祈り、心を込めて送り出すことが何よりも大切です。

密葬・家族葬を行う注意点

密葬は様々な面から見てメリットが多く感じられますが、注意点もあります。しっかりと注意しなければ苦情が来てしまったりすることもありますのでしっかりと密葬や家族葬について理解してから行うと良いと思います。

●密葬・家族葬を行うことを参列者の方にしっかりと話、理解を得る

密葬・家族葬は遺族側がお願いした身近な方ばかりの参列となりますので、あくまでもほかの方には知られないよう他言は控えていただくようお願いします。密葬後の本葬やお別れ会などに参列していただく予定の方に葬儀の事が伝わってしまうと、なぜ葬儀に参列できないのかなどの連絡が来てしまったり、突然の弔問客などで対応に困ってしまう事があります。

●親族から密葬の理解を得る

意外と忘れられがちですが、故人や遺族が密葬または家族葬を望んで執り行う事を決めても、親族からはなかなか理解を得られないという事もあります。特に地方に住んでいる親戚などからするとこの密葬・家族葬という事自体が理解していただけない事もあります。したがって、本葬の有無にかかわらず、親戚など、特に親族の喪主より年配者などがいれば密葬・家族葬を予定しているという事を相談の上、決定されることをお勧めします。

●本葬やお別れ会、故人を偲ぶ会などを行わない場合の対応

密葬・家族葬の後に本葬やお別れ会、故人を偲ぶ会など、何らかのセレモニーを行わない場合、葬儀終了の通知などより、後で訃報を知った方などが、自宅へ弔問に訪れることが多くあります。通知には香典や供花、弔問などは辞退しますという事が書かれていても、香典を持参してきていただく方やお供え物を持って弔問に来る方などもおります為、香典返しなどの対応を後になってからしなければならない事も出てきます。余り強く香典や弔問を辞退という事は言えませんので、その際の対応は故人の人徳だと思い丁寧に対応することを心がけましょう。

最後に

今後この記事を読んでいただいている方もこのような葬儀のスタイルを選択される方がいらっしゃるかもしれません。葬儀というものは自身のこの世での最後のセレモニーとなりますので、自身の生前を知っている方や職場関係の方など皆さんに参加していただくと言いう事は筆者としてはとても光栄なことと感じますが反対に費用の面などでも遺族に迷惑をかけてしまう事になりますので、この密葬・家族葬というスタイルは本当に故人を思ってくれる方のみが参加してもらえるという、形だけの形式ばった葬儀ではなく、小さくても心温まる葬儀になると思いますので、これからさらに増えていくかもしれないと感じました。

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