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寸志と餞別は何が違う?相場と渡し方マナー

会社の同僚やお世話になった方が異動や退職をする際に何か贈り物をしようと思うけれど、よく金品を贈るときに使われる「寸志」や「餞別」の違いがよくわからないので、どちらを使ったらよいのか悩んでしまうという方は意外と多くいます。その他には旅行へ行った際や結婚式などでとても良いサービスを提供してくださった方などに渡す金銭に関してもどのような表書きで、いつ渡せばよいのか迷ってしまうという方もたくさんいると思います。ここでは、「寸志」や「餞別」とはどのような意味があるのか。そしてどのような場面で使い分ければよいか、「寸志」や「餞別」のシチュエーション別の相場や渡し方などに関してご紹介したいと思います。

寸志とは?

寸志とは、お世話になった方へ「心ばかりの贈り物」や「少しばかりの気持ち」を贈ることで、「心付け」などとも言われます。旅行などでお世話してくれた宿の中居さんや結婚式場などでお世話してくれたスタッフの方などに渡すことが多く、職場の上司から何かの際にいただいたりする際に使われます。そして「寸志」は目上の者から目下の者へ渡すものです。職場の上司やお世話になった恩師などに「寸志」を渡すと失礼にあたりますので、その際は「御礼」などとして渡すようにしましょう。

餞別とは?

餞別とは、今までお世話になった方との別れの際や、新しい門出の際に金品や品物を贈ることをいいます。餞別の「餞」は「はなむけ」と読むことができ、昔旅に出る人の道中の安全を祈って、馬の鼻を目的地に向けて見送る習慣があった事などから「馬の鼻向け」という言葉の鼻向け(はなむけ)が餞(はなむけ)という言葉をあてて「餞別(せんべつ)」という言葉、意味になり、遠くに旅立つ人へ、新しい門出を祝って贈る金品や品物のことをいうようになりました。

「寸志」と「餞別」の違いは?

あまり違いがないように感じる「寸志」と「餞別」ですが、実際にはどのようなことが違っているのでしょう。実際にどのようなシーンで使い分けをするのかご紹介します。

●「寸志」

・目上の人から目下の人へ贈る

・自分のために素晴らしい対応をしていただいた方に感謝の気持ちとして贈る

・目上の人に贈る際は「御礼」などとして贈ることができる

・お祝いの席や喜ばしいときに感謝の気持ちをこめて贈る際に使う

尚、寸志の場合のポチ袋や祝儀袋の表書きには「御礼」とすることが多く、会社の行事などで上司から部下へ渡す場合には「寸志」などとして贈ることができます。

●「餞別」

・別れや新しい門出の際に贈る

・目上の人にも「はなむけ」として贈ることができる

・異動や転勤、退職などに「はなむけ」として贈ることができる

・旅行や引っ越しなどお世話になった方へお別れをする際に贈ることができる

尚、目上の方へは祝儀袋の表書きは「御礼」や「はなむけ」として送ります。同僚や部下、旅行へ行く同僚または自分より目下の人へ、引っ越しをする友人などには表書きを「餞別」としておくることができます。

寸志の相場

寸志の相場は渡す相手やどのような場面で渡すかにより相場は変わってきます。旅先などで素晴らしいサービスを受けたので、お礼の気持ちを寸志として渡す場合などは海外旅行などの際に渡す「チップ」のような感覚で渡すと覚えておくと良いかもしれません。

・目上の人から目下の人へ何らかのお礼として個人で渡す場合:5千円から1万円程度

・旅先などでの対応に感謝の気持ちとして贈る:千円から3千円程度

・結婚式の時にお世話してくれたスタッフの方に贈る:3千円から1万円程度

餞別の相場

餞別の相場も渡す相手やどのような場面で渡すかにより相場は変わってきます。

・退職や転勤の場合:連名であれば5百円から3千円程度、個人の場合は5千円から1万円程度

・旅行へ行く友人に渡す場合:3千円から5千円程度

・旅行へ行く自身の子供などに渡す場合:1万円から3万円程度(行き先や滞在期間にもよる)

・引っ越しする友人などに贈る場合:連名であれば5百円から3千円程度、個人の場合は3千円から5千円程度

「寸志」や「餞別」はいつ渡す?

「寸志」や「餞別」をいつ渡すかということに関しては皆さん気を使うと思います。ここでもシチュエーションや誰に渡すかによっても渡し方は変わってきますが「、さりげなく渡せる状況」というのが受け取る側にとっては一番受け取りやすいようです。

転勤や退職などの会社関係で渡す場合:

転勤や退職など、会社関係で渡す場合には送別会などが行われることが多いですね。送別会が行われる場合には、その際に渡すのが一般的です。個人的に渡す場合は人目につかない場所などで、お別れやはなむけの言葉と一緒に渡すと良いでしょう。

旅行先などでサービスを受けた方に渡す場合:

旅行中に大変お世話になった方へ感謝の気持ちをこめて渡す場合には、最終日などに感謝とお別れの言葉と一緒に渡すのが一般的です。ホテルや旅館などはサービス料を支払っていることが多いので、受け取ってはいけないという決まりのあるところもあります。そのようなときは無理に渡すことはせず、感謝の気持ちを伝えましょう。海外旅行などではチップが必須な国もあります。そのようなときはその国での相場でサービスを受けるごとに渡すのが一般的です。

結婚式でお世話になったスタッフの方へ渡す場合:

結婚式の場合には、式場の責任者の方やウエディングプランナー、ヘアメイクさんや、フォトグラファーなどさまざまな人の力を借りて式を素敵なものにしてくれます。その方々にお礼を渡す場合、新郎新婦の自分たちが渡すことが困難な事もあります。そのようなときには両親などに事前にお願いして誰宛てに渡すかを間違えないよう、付箋などで名前など記載したものを事前に用意して式が終わった時、またはサービスを受けた直後に感謝の言葉と一緒に渡すようにします。

旅行へ行く人に渡す場合:

旅行へ行く人に渡す場合には、旅立つ前に会うときに渡します。会社の方に渡す場合であれば休暇に入る前に渡したり、友人であれば旅立つ前に会うときに渡します。家族の場合であれば旅立つ日などに「気を付けてね」や「旅の足しにしてね」などと「あなたのことを気にかけていますよ」という言葉をかけて渡すと喜んでもらえるでしょう。

最後に

寸志や餞別の違いがご理解いただけましたでしょうか。せっかくの心遣いでも、間違えてしまうとよくない誤解を招いてしまう事にもなりかねませんので誰にどのようなシチュエーションで渡すかを考えて正しい心遣いをしてさらに素敵な関係を気づいていただければと思います。

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