自分の結婚や出産、そして子供が生まれると初節句や七五三など、さまざまなお祝いの際にお祝い金やお祝いの品をいただく機会があります。中でも両親や親戚などは、通常より高額なお祝いをいただくことが多くなります。両親(子供にとって)祖父母であれば好みなどある程度わかっているので、お礼の内祝いも選びやすいですが、親戚となると好みや年齢層により何が良いか悩んでしまうという方は多いのではないでしょうか。そして親戚同士での習わしや内祝いのお礼の仕方など、暗黙の了解で決まっていたりすることもあります。ここでは、一般的な親戚への内祝いの相場や選び方、贈る際のマナーやポイントなどをまとめてご紹介したいと思います。
そもそも内祝いとは?
そもそも内祝いとは自分の家で自分や家族にめでたいことがあった時(結婚や出産、新築や快気・退院など)に、身内や周りの方などを招いて喜びを分かち合う席を設ける事をいいました。そしてその際に、「今後もどうぞよろしくお願いします」や「幸せのお裾分け」という意味を込めて招いた方からのお祝いの品の有無にかかわらず、内祝いの品を贈ったりする事でした。現在ではその意味合いも変化してきており、「内祝い」はお祝いの品をいただいた方に対して、お礼の品を贈ることを指すことが多くなっています。
親戚への内祝いを選ぶ際のポイント
●相手の家の習慣を事前チェック
親戚からのお祝いは両親や兄弟の次に高額なお祝い金やお祝いの品を受け取ることが多いと思います。親戚などに対する内祝いの品を選ぶ際には、まず第一に家の習慣などによりその金額などが決まっていたりすることがあるので注意が必要です。
もしもあなたが結婚する際や子供のお祝いなどをいただいた場合、自分の家の習慣などはわかっていたり自分の親に相談することができると思いますが、配偶者の家族から「お祝い金」などをいただいた場合、必ず相手の家の習慣などを確認するようにしましょう。自分の家の習慣とはかなり違う事などがありますので、できるだけ相手の親族には今後末永いお付き合いが続くことですので、相手の家の習慣で合わせることをお勧めします。お返しやお礼は不要とする習慣があったり、お返しはお返しということで、しっかりお礼の品を贈るなど、その家により内祝いの仕方はさまざまなのでしっかり事前チェックを怠らないようにしましょう。
●相手の好みをチェック
近い親戚の場合、相手の家族構成や好みなどわかっていることも多いと思います。そんな時は相手に合う内祝いの品をじっくりと考えて選んでみましょう。年齢や家族の人数などによっても選ぶ品は変わってきます。
親戚への内祝いの相場は?
家の習慣をしっかりとチェックしてから次は予算設定。一般的な内祝いの相場は、頂いた金額や品物の半額(半返し)から三分の一の金額が一般的な相場となります。自分より年配の親戚(伯父・叔母)などから頂いたお祝いに対しては「役に立てて欲しい」という支援的な意味合いが込められていることが多いので、あまり高額にならない三分の一程度で予算を組んでもよいでしょう。反対に自分と同年代のいとこなどから頂いたお祝いに対しては半返しでお返しをすることが内祝いの相場のポイントでもあります。
親戚への内祝いの選び方
●年配の方で家族が少ない場合
自分やパートナーの伯父・叔母様で、すでに子供も成人して夫婦二人などの場合、お祝いも高額なものをいただくことが多い為、内祝いの品も立派なものになることがあります。そんな時は伯父・叔母様の好みの品に特化したカタログギフト(グルメ、高級食材、旅行、家電、総合カタログ)など沢山のカタログギフトの中からふさわしいものを選んで贈ると好きなものをカタログの中から選んでもらうことができます。
カタログギフトを贈る際にお祝いに対するお礼の手紙やメッセージを事前に贈ったり、カタログギフトに添えたりして贈ると喜んでいただけるでしょう。その他にはお酒や好物な食材など選んで贈っても良いですね。予算があまりない場合はいくつあっても困らない「消え物」を贈ります。洗剤やタオル、菓子折りやお酒など使ったり食べたりしてなくなる物を選ぶと良いでしょう。
●若い親戚でファミリーの方
ファミリーの場合はお子さんなどにも喜んでもらうことができるお菓子やジュースなどがおすすめ。お菓子を贈る場合でも普段より少し高級感のあるものにしたり、素材にこだわった食材を使ったものであれば喜んでもらえます。ジュースも果汁100%のこだわり果物のジュースやゼリーなどもおすすめです。予算がある場合はみんなで楽しんでもらえるようなお肉のギフトなども喜ばれるものの一つです。
●若い親戚で単身の方
単身の方の場合、たくさんのお菓子や生活用品を受け取っても困ってしまうことがあります。そんな時はお酒を飲む方であればビールやお酒の飲み比べセット、または有名店の高級レトルト食品の詰め合わせなどであれば一人でも楽しめるギフトとなります。もちろん贈る際にはお礼の手紙やメッセージを添えて「忙しくてもちゃんと食事してくださいね」や「お友達とお酒の飲み比べで楽しんでね」などメッセージを書けば、近い親戚ならではの贈り物になるのではないでしょうか。
内祝いのマナー
●まずはお祝いのお礼を
お祝いをいただいた際にはまずはお礼を伝えます。相手の方はちゃんとお祝が届いたかを心配されている方もいるかもしれません。「届きました」という連絡とお礼を伝えてから内祝いの品を贈るようにしましょう。
●内祝いの品にはお礼状を添えて
まずは電話などでお祝いをいただいたことへのお礼は伝えているけれど、内祝いを贈る際には改めてお礼状を添えて贈るようにします。
●内祝いを贈る時期
内祝いを贈る基本的な時期はお祝いをいただいてから2週間から1ヶ月以内の期間で贈ると良いとされています。
●内祝いののしと表書き
内祝いにはのし紙をかけて贈るのがマナーです。一般的には何度あっても良いおめでたいことに対する内祝いは紅白蝶結びの水引で、表書きは「内祝」または「○○内祝い」とします。退院の内祝い(快気祝い)の際はケガや病気が再び繰り返しておこらないように、水引は一度結んだらほどけない紅白の結び切りを使用します。
●内祝いにふさわしくない物
内祝いの品に関しては、特にこの贈り物はダメというものはありませんが、一般常識として贈り物で贈らない方が良いとされるものがありますので、内祝いの品を選ぶ際の参考にしてください。
ハンカチ:手巾(てぎれ)と書くため縁を切るという意味があります。
刃物:ハサミやナイフなどの刃物は関係を断ち切るなどの意味があります。
緑茶:葬儀など弔事の際に贈られることが多い為、縁起が良くないと感じる方が多くいます。
櫛:苦・死という語呂合わせから死や苦を連想させる意味があるためです。
最後に
親戚といってもお付き合いが深い親戚やあまり付き合いのない親戚の方もいるかもしれません。その際でもしっかりお祝いのお礼を伝え、マナーをしっかりとして内祝いをすることにより「より近しいお付き合い」が始まるきっかけになることもありますので、相手の方の顔を思い浮かべながら素敵な内祝いの品を贈ってみてください。